更新日:2021/05/29
医療機関と介護施設のサポート
在宅医療により、がん患者は慣れ親しんだ環境で生活を送りたいと考えたり、我が家で最後を迎えたいと望む患者も増えています。その一方で、在宅での患者や家族には症状の悪化や介護環境の整えなど様々な不安があります。その際に、課題となるのが、医療と介護のサポート体制です。 患者から地域のがん相談支援センターなどに相談する一方で、患者の要望にできるだけ応えられるように、医療機関・介護施設には下記のようなサポートが望まれています。
医療機関・介護施設に望まれるサポート体制
選択肢の提供
患者が一人暮らしや低収入の場合、退院後も様々な問題が発生する可能性もあるが、患者自身にどのように過ごしたいか、選択肢を与えることが大切です。特に末期がんの場合、患者に必要な環境がどの程度整えられるか考慮します。
要介護認定
認定時点で状態がよく見えても、症状が突如悪化する可能性があるので、症状が改善されるという見込みと合わせて、認定の際に注意が必要です。
医療と介護の連携
介護側に医療機関から患者の十分な情報を提供します。末期がんの場合、どのような症状の悪化が懸念されるか、患者がどのように過ごしたいか把握することで、より患者の要望に沿った介護が可能です。また、患者に介護保険などの情報を提供する。介護用ベッドなどの必要性が高いものについて、患者の負担が軽減できます。
患者の不安の軽減
自宅で過ごす場合、患者も家族も、急な症状の悪化に対して不安を感じています。予め、どのような体調の変化が起きる可能性があるかを伝えて、悪化した場合の対処方法について伝えることで、患者の不安が軽減されます。
仕組みの整備
訪問診療を行う病院や診療所、24時間対応の診療所などの在宅医療の仕組みが整備されてきています。地域によっては緩和ケアなども行っており、在宅医療を望む患者の要望に応えられるようになってきています。