
がんの不安
がんの告知を受けた時から、がん患者とその家族は、様々な不安と戦うことになります。精神科医の調査では、20~40%の人がうつ状態を経験するという報告もあり、人によっては自殺まで考えることもあり、その深刻さが伺えます。
患者本人の不安
人それぞれ、状況などによっても違うでしょうが、必ず幾つもの不安に襲われます。身体的な問題、社会的な問題、人間関係の問題、心理的な問題といった4つの不安を抱えます。
- ・身体的な問題:「どれだけ痛いのか?」「どれだけ辛いのか?」
- ・社会的な問題:「仕事は続けられるのか?」「保険やお金は大丈夫だろうか?」「子育てと万一のときにどうするか?」
- ・人間関係の問題:「会社や友人にどのように伝えるべきか」「主治医とどのように付き合えばいいのか?」
- ・心理的な問題:「気持ちは落ち着いていられるだろうか?」「生きている意味があるのだろうか?」
家族の不安
患者本人だけでなく、家族も患者と同様に様々な問題を抱えることになります。
- ・介護者としての問題:「どれだけ看病に時間がかかるのか?」「どれだけ看病は大変なのだろうか」
- ・社会的な問題:「仕事と看病は両立できるのか?」「保険やお金は大丈夫だろうか?」
- ・人間関係の問題:「患者本人とどのように接したらいいのか?」
- ・心理的な問題:「患者本人を失ったら、どうすればいいのか?」
どの問題から対処するべきか、当初は受け入れるだけでも困難なことで、一つ一つの答えを出すには、相応の時間が必要になるでしょう。これらの不安への対処(解決しない問題も多くあるでしょうが)において、こういったサイトや様々な本から得られる情報はとても重要です。特にインターネットには、豊富かつ多様な情報が公開されています。がんについても、一般向けだけではなく医療従事者向けの専門的な情報まで閲覧できるようになってきています。
がんの発生理由、治療法、その効果(完治する確率)や副作用のリスク、転移のリスクなど、医学的なことを知ることによって不安が和らぐこともあるでしょう。また、他の同じような境遇の患者さんの声を聞くことによって不安が和らぐこともあるかと思います。
私達のこのサイトも、患者さんと、ご家族の不安が少しでも和らぎ、希望が見える治療に関するような情報をご提供できるよう、日々努力しております。