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更新日:2023/03/06

鶴岡市立荘内病院と国立がん研究センター東病院、遠隔支援による腹腔鏡下手術を実施

鶴岡市立荘内病院(以下「荘内病院」)と国立研究開発法人国立がん研究センター東病院(以下「東病院」)は12 月初旬、遠隔による手術指導システムを用いて腹腔鏡下S状結腸切除術を実施した。

腹腔鏡下手術は低侵襲的であるなどの利点から、消化器・一般外科や産科婦人科など多数の領域の手術に応用されている。しかし、腹腔鏡下の手術野で特殊な器具を用いて行う手術であるため高度な技術と経験が要求され、腹腔鏡下手術の普及や若手外科医の指導のためには経験豊富な指導医による手術指導・支援が必要不可欠である。

従来は腹腔鏡下手術の普及のため、指導医が病院を直接訪問して手術指導・支援を行っていた。しかし、昨今の外科医不足による指導医不足や外科医の過剰労働によって、直接訪問する時間を確保することや、さらに、COVID-19のような感染症拡大の際には行動制限により、病院訪問自体が難しい状況となっている。このような状況において、通信・映像技術の進歩に伴い遠隔による手術指導システムが開発され、現地を訪問せずに安全に手術指導・支援を行うことが可能となった。そのため、手術指導・支援の機会を増やすことが可能となり、腹腔鏡下手術の普及や若手外科医の教育機会の拡大につながることが期待されている。

東病院と荘内病院は医療連携の一環として、「リアルタイム遠隔手術支援モデル確立プロジェクト」を立ち上げた。遠隔アシスト手術の実現に向け、両病院におけるシステムの準備や外科医間での手術方法の確認、手術中の意思決定や責任の所在・個人情報の取り扱いなどに関する覚書の締結などを進めてきた。

プロジェクトでは、遠隔による手術指導システム(TELEPRO[Rマーク])を用いて、東病院大腸外科の日本内視鏡外科学会技術認定取得者が荘内病院の外科医が行う腹腔鏡下手術を支援する。東病院の外科医は自施設の専用パソコンから荘内病院で行われている腹腔鏡下手術の映像をリアルタイムに見ることができ、荘内病院の外科医に対して、専用パソコンの画面上に記載する指示線や口頭で支援する。荘内病院の手術室には腹腔鏡下手術の映像を映すメインモニターのほかに、東病院の外科医の指示線を映すサブモニターが設置され、音声や指示線を参考に手術を行う。

この協定により、荘内病院内に「がん相談外来」を開設し、東病院の専門医が月に1回程度診療を行っている。また、オンラインセカンドオピニオンの検証研究、高難度手術の東病院での実施と荘内病院での術後フォローアップ、東病院のがん看護専門研修への参加などに取り組んでいる。
(Medister 2023年3月6日 中立元樹)

<参考資料>
国立がん研究センタープレスリリース 鶴岡市立荘内病院と国立がん研究センター東病院、遠隔支援による腹腔鏡下手術を実施 ~地域のがん医療のための新たな手術支援モデルの確立を目指す~

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