更新日:2018/05/14
国立がん研究センターとカルナバイオサイエンス 新規創薬標的に関する共同研究契約を締結
国立研究開発法人国立がん研究センター(以下「国立がん研究センター」)とカルナバイオサイエンス株式会社(以下「カルナバイオサイエンス」)は、新規な抗がん剤の創出を目指し、共同研究契約(以下「本契約」という)を締結した。
カルナバイオサイエンスは、製薬企業へ提供する製品、サービスを通じ、また自社で創薬を推進することにより、人々の生命を守り、健康に貢献することを目指す企業である。ことに、患者や医師から強く望まれているにもかかわらず十分に有効な薬や治療方法がない病気、いわゆるアンメット・メディカル・ニーズが高い領域に、有効な薬を提供することに重点を置いている。具体的な事業内容としては、キナーゼタンパク質の製造・販売、プロファイリング、スクリーニング受託サービス、アッセイ開発キットの製造・販売、およびアッセイ系構築サービス、結晶化サービス及び細胞を用いた各種アッセイサービスを基本とした創薬支援事業と、自社キナーゼコア技術を活用した医療用医薬品の研究開発による創薬事業を行っている。後者では、世界トップクラスのキナーゼ創薬技術を用い、より有効性・安全性の高い医薬品の開発を目指して、キナーゼ阻害薬の研究を行なっている。特に、がん、免疫炎症疾患、精神神経疾患などといったアンメット・メディカル・ニーズの高い疾患領域を中心に、画期的な分子標的薬を創製するための研究開発に取り組んでいるという。
これまでに国立がん研究センターとカルナバイオサイエンスは、2008年からWNTシグナルを標的としたキナーゼ阻害薬の共同研究を実施しており、その成果を上げてきたが、今回の本契約においても、画期的な抗がん薬を開発し、がん患者に一日も早く届けるために、より緊密に共同研究を進めていく予定である。
(Medister 2018年5月14日 中立元樹)
<参考資料>
国立がん研究センター 国立がん研究センターとカルナバイオサイエンス
新規創薬標的に関する共同研究契約を締結