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更新日:2018/06/23

がんが再発・転移した時、あなたは? 「末期がん」と共に生きる知恵

『がんが再発・転移した時、あなたは? 「末期がん」と共に生きる知恵』書評

編著:岩崎瑞枝、清水大一郎、原口勝、江﨑泰斗、五十嵐享平 編集協力:ファイナルステージを考える会 出版社:中央法規出版
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「本書は、たとえ末期のがんになったとしても、自分らしく生ききるための道標になるだろう」と、帯には山崎章郎氏(ケアタウン小平クリニック)からのメッセージが寄せられています。がんの治療を受けても再発・転移したことがわかったとき、がんの治療は「治す」から「がんの進行を抑える」「がんによる症状を和らげる」という方針に変わります。この段階になってから、必要な知識や心構えをまとめたものが本書です。

患者力をつけるための方法

本書は、さまざまな専門家が章ごとに担当しています。

1章の抗がん剤:九州がんセンター臨床研究センター長、消化管・腫瘍内科部長、緩和ケアセンター部長、化学療法センター長の江﨑泰斗氏
2章のがんの痛み:清水クリニック院長、元久留米大学医学部麻酔学講座講師の清水大一郎氏
3章の手術による緩和、5章の緩和ケア外来とホスピス:みどりの杜病院院長の原口勝氏
4章の患者力、8章の末期がんの受け入れ:ファイナルステージを考える会代表世話人の岩崎瑞枝氏
6章の代替医療、7章のがん遺伝子:NHKプラネット九州支社エグゼクティブプロデューサーの五十嵐享平氏

九州を代表するスペシャリストが、それぞれの専門分野について過去の経験も紹介しながら書いたものです。例えば、1章や2章では、抗がん剤による副作用やがんによる痛みは我慢せずに担当医にしっかり伝えてほしいとしたうえで、そのためにどう伝えたらよいかという方法も書かれています。
このように、がんが再発・転移してからは、自分の今の状況や希望を伝えるシーンが多くなります。そのため、今まで以上に担当医や看護師とのコミュニケーションが大切になります。そこで4章では、自分の病気を見極め、医療者の力を借りながら自分の病気と向き合う力を「患者力」と定義して、自分らしい生き方をするのに必要なものであるとしています。

「自分のがんに今どんな治療が適切なのかを医療者に上手に尋ね、自分の生き方の要望も伝え、そのやりとりから医療者と良好な人間関係を育むことで、再発・転移になってからの自分らしい生活の指針が立てられます」(82ページより)

「自分らしい生活」とは、抗がん剤治療を受け続けてがんと戦うこととは必ずしもイコールではありません。抗がん剤の副作用に苦しむのであれば、早い段階から緩和ケアを受け、治療の効果が見込まれないときには治療をやめるという決断も含まれます。実際、治療の早い段階から緩和ケアを受けた患者さんはQOL(生活の質)が上がっただけでなく、予後も長かったという研究結果もあります。

もちろん、治療の中止には医師の理解が必要なので、日頃からコミュニケーションをとって良好な関係を築く必要があります。そのために、どのような言葉遣いで医師と話せばよいのかということも書かれています。患者さんや家族のほうが医師に合わせるというのは少し抵抗を感じるのかもしれませんが、医師も人間。相手を思いやりながらコミュニケーションをとるという意味では、友人や家族との会話と同じです。

ホスピスの誤解や漢方薬についても紹介

5章では、「ホスピスに入ったらもう出られない」という誤解を解くところから始まります。ホスピスに入院しても、体力が回復すれば退院して自宅に戻れることもあるようです。入院の手続きの実際や、入院に至るまでの外来緩和ケアについてもかなり細かく紹介されています。

6章の代替医療は、特に漢方薬や鍼治療についてです。通常の治療の補完的なものとなりますが、経済的な負担にならない範囲なら選択肢に入れてもよさそうです。

7章はがん遺伝子について、そして8章は末期がんを受け入れることについて書かれています。自分らしく生きるとはどういうことか、一つの正解がない難しい問題ですが、自問自答しながら読み進めることで、考えがまとまる手助けになることを願います。

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【応募資格】
・日本国内在住で郵便・宅配便の受け取り、またメールや電話での商品の発送についてご連絡可能な方。

【当選者発表と賞品送付】
・当選は賞品の発送をもって発表に代えさせていただきます。
当落についてのお問い合わせにはお答えできかねます。
賞品の発送は 2018年8月上旬 を予定しています。
・当選権利の第三者への譲渡・転売、送付先の変更はできません。

【応募締め切り】
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