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更新日:2021/05/23

胆のうがんとは|症状や検査、治療、ステージなど

胆のうがんについて、特徴・分類・症状・検査方法・病期(ステージ)・生存率・治療法など様々な観点から解説します。

胆のうがんとは

胆のうは肝臓の下にあり、肝臓でつくられた胆汁という消化液をいったんためておく袋のような臓器です。食べ物をとると、胆のうはその情報をキャッチして胆汁を分泌し、胆のう管から総胆管を通って十二指腸に流れ込んで消化を助けます。胆のうや胆のう管にできた悪性の腫瘍を「胆のうがん」といいます。

胆のうがんを起こす危険因子としていくつかの病気が知られています。胆石、胆のう・胆管炎、潰瘍性大腸炎、クローン病、原発性硬化性胆管炎、膵胆管合流異常症などです。その他、女性であること、肥満や高カロリー摂取、野菜・果物不足などもリスクとしてあげられています。

胆のうがんは、胆石や胆のう炎を合併していると強い痛みや熱が出る場合もありますが、これはがん自体の症状とは違います。胆のうがんでは、がんが進行して肝臓、総胆管、十二指腸などにがんが及ぶと、その程度によっていろいろな症状が出てきます。最もよくみられるのが腹痛です。みぞおちや右わき腹に鈍い痛みが出てきます。次によくみられる症状は黄疸(目や皮膚が黄色くなる症状)です。がんが広がり胆道をふさぐと胆汁が肝臓に逆流して黄疸が現れます。進行すると便の色は白っぽくなります。病変が大きくなると、右わき腹に「しこり」を触れることもあります。

最近は、超音波検査が普及して胆のうがんが早期に発見される機会が増えました。早期発見で手術ができれば完治も見込めます。胆のうがんによる死亡率は、1990年代から減少傾向にあります。症状が続くときは早めに受診することが早期発見につながります。

なお、胆のうの壁から内側にキノコ状に隆起する胆のうポリープは良性のことが多いですが、がんとの区別が難しいこともあります。最大径が10㎜を超えると胆のうがんの可能性があります。

胆のう及び他の胆道がん死亡者数

胆のうがんの検査と診断

胆のうがんを診断し、がんの広がりの程度を調べるために血液検査や超音波検査、CT、MRIなどの検査を必要に応じて行います。

血液検査

胆のうがんの初期は血液検査で異常は出ないですが、がんが広がって胆道を圧迫するようになると、血中のビリルビンやアルカリホスファターゼ(ALP)の数値が高くなります。血液検査によって、体のどこかに潜んでいるがんを診断する腫瘍マーカーも使われます。胆のうがんでは、CEAやCA19-9といったマーカーが用いられます。ただし、腫瘍マーカーの数値は胆のうがんがあっても必ず上昇するとは限らないです。

腫瘍マーカーについてもっと詳しく見る

超音波(エコー検査)

超音波を体の表面にあて、臓器から返ってくる反射の様子を画像にする検査です。苦痛がほとんどなく、何度も行えるので胆のうがんが少しでも疑われたときに最初に行う検査として適しています。

また、先端にライトとカメラレンズ(ビデオスコープ)のついた内視鏡に、超音波検査のプローブ(超音波を発生する装置)がついた超音波内視鏡(EUS)という検査も胆のうがんの診断のために行われる場合があります。

CT、MRI検査

CTは、Ⅹ線を使って体の内部(横断面)を描き出し、治療の前にがんの性質や分布、転移や周囲の臓器への広がりを調べます。MRIは磁気を使います。超音波検査で胆のうがよく見えないときや、胆のうに何らかの異常が疑われるときにCT検査を行います。たくさんの情報を短時間に得ることができるマルチスライスCTがよく使われます。さらに詳しく調べるときは、MRIを使って胆のう・胆管などの状態をみる検査(MRCP:磁気共鳴胆管膵管撮影法)が行われます。CTやMRIで造影剤を使用する場合、アレルギーが起こることがありますので、以前に造影剤のアレルギーの経験のある人は医師に申し出る必要があります。

内視鏡的逆行性膵胆管造影(ERCP)

胆のうがんの状態を詳しく調べたり、黄疸が出た場合に、胆管がふさがっている状況を調べるために、この検査を行うことがあります。のどに麻酔をかけ、内視鏡を口から入れて十二指腸まで送ります。必要に応じて、鎮痛剤や鎮静剤を使います。次に内視鏡の中にカテーテル(細い管)を通して胆管まで入れます。このカテーテルを通して胆管の中に造影剤を流してX線撮影を行います。検査と同時に、黄疸や胆のう炎、胆管炎などに対する処置としても行われることがあります(内視鏡的胆道ドレナージといいます)。

血管造影検査

進行がんの場合、手術前にがんが肝臓の動脈や門脈に広がっていないかどうかを調べる血管造影が行われることもあります。血管にカテーテル(細い管)を入れて造影剤を流し、X線撮影する検査です。

胆のうがんの病期(ステージ)

病期とは、がんの進行の程度を示す言葉で、英語をそのまま用いてステージともいいます。説明などでは、「ステージ」という言葉が使われることが多いです。病期には、ローマ数字が使われ、胆のうがんでは、Ⅰ期、Ⅱ期、Ⅲ期、Ⅳ期(Ⅳa、Ⅳb)に分類されます。胆のうがんの場合、特に重要なのは遠くの臓器に転移しているかどうかです。そのうえで、がんがどのくらい深く入りこんでいるか(深達度)、リンパ節への転移があるかどうかなどの情報を参考にします。病期によって治療方法が決まっています。

リンパ節転移の程度は胆のうの原発がんからの距離によって3群に分けられています。ただし、手術前にリンパ節転移があるかどうかを詳しく調べるのは困難です。

胆のうがんの治療法

手術(外科療法)

がん病巣を手術で除去する療法で、原発巣だけでなく、他の部位に転移した転移巣も取り除きます。がんそのものを外科手術で除去する局所療法です。がんの治療法として最も基本的な治療法です。

手術(外科療法)についてもっと詳しく見る

抗がん剤(化学療法)

化学物質(抗がん剤)を利用してがん細胞の増殖を抑え、がん細胞を破壊する治療法です。全身のがん細胞を攻撃・破壊し、体のどこにがん細胞があっても攻撃することができる全身療法です。

抗がん剤(化学療法)についてもっと詳しく見る

放射線療法

腫瘍の成長を遅らせるために、あるいは縮小させるために放射線を使用する治療法です。がんに侵された臓器の機能と形態の温存が出来ますまた、がんの局所療法であるため、全身的な影響が少なく、高齢者にも適応できる患者にやさしいがん治療法です。

放射線療法についてもっと詳しく見る

免疫療法

上記の三大治療法に加えて、免疫療法は近年「第4の治療法」として期待されています。免疫療法は研究が進められていますが、有効性が認められた免疫療法は免疫チェックポイント阻害剤などの一部に限られています。自由診療で行われている免疫療法には効果が証明されていない免疫療法もありますので、慎重に確認する必要があります。

免疫療法についてもっと詳しく見る

陽子線治療

通常のX線の放射線治療ではがん局部の周囲の正常な細胞も傷つけてしまいますが、陽子線治療はがん局部だけを照射して周囲の正常な 細胞が傷つくことをより抑えることができます。また、痛みもほとんどなく、1日15~30分程度のため、身体への負担が少ない治療です。1日1回、週 3~5回行い、合計4~40回程度繰り返します。

陽子線治療についてもっと詳しく見る

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