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更新日:2020/12/22

癌治療に対する最新研究成果とは 第72回 日本癌学会学術総会

2013年10月3日から5日までの3日間、パシフィコ横浜において「第72回 日本癌学会学術総会」が開催された。会長はゲノム医学の権威である中村祐輔・米シカゴ大教授。がん細胞の大元ともいえる「がん幹細胞」の増殖をより強く抑制し、従来の薬物療法が効きにくいといわれる乳がん・肺がん・前立腺がん・膵臓がん・難治療の脳腫瘍への効果が期待されている新しい分子標的薬を開発し、今年8月から米国内で臨床試験を行っており、現在の開発状況についての発表が行われた。 さらに注目すべきは、東京大学医科学研究所の宮野悟教授の研究成果だ。経済学やマーケティングなどで使う因果関係を調べる統計手法を遺伝子解析に応用したこの成果は、抗癌剤開発のスピードアップにつながると期待される。 ヒトの遺伝子は互いに影響しあっており、ある遺伝子が生成したたんぱく質は、同時に他の遺伝子が生成するたんぱく質量を左右することが分かっている。宮野教授をはじめとする研究グループはこの原理を応用し、遺伝子に含まれるたんぱく質の量に関する膨大なデータを元に、癌治療の標的となりそうな遺伝子を効率よく探し出す手法を開発し、癌転移にかかわるとみられる遺伝子を新たに10種類見付けることに成功した。 宮野教授らは、700種類の癌細胞で働く遺伝子、1万種類以上のデータを、理化学研究所のスーパーコンピュータ「京」を利用して解析を行い、癌転移に関連すると思われる遺伝子、24種類を特定した。中でもうち14個はすでに癌転移に関連する遺伝子だということが知られているものであり、今回開発された新手法の有効性が確認された。これまでは数年をかけてやっと1種類の遺伝子を特定することが出来ていたが、「京」を活用することで、これらの分析にかかる時間は1時間程度と、驚異的な短縮も可能だという。 また宮野教授は本学術集会のシンポジウムで座長を務めており、「スーパーコンピューターシステムを利用することで、より“癌への理解”を深めることになる」としている。 (Medister 2013年10月7日 葛西みゆき) 絶望を希望に変える癌治療
絶望を希望に変える癌治療

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