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地域住民の医療を最優先に高齢者にもやさしいがん医療

東京都の西に位置する練馬光が丘病院は、人口72万人余を有する練馬区の中核病院。平成24年に日本大学附属練馬光が丘病院を継承した同院は、救急医療をはじめ小児医療、周産期医療、災害時医療を重点項目として日々の診療にあたっています。平成29年4月には、消化器、循環器、呼吸器の各分野を組織的にセンター化し、各分野の責任者には、医学界をリードするスタッフを配置し、質の高い医療の提供を目指しています。さらに数年後には新病院への新築移転も計画しています。建物が新しくなるほか、放射線治療をはじめとするがん治療の先進的な施設としての機能を整備し、体制を整えます。今回は同病院でがん治療を担う小西文雄先生、吉田卓義先生、吉村博邦先生、新井雅裕先生、成岡健人先生にお話を伺いました。

がん治療における練馬光が丘病院の特徴

消化器外科では、身体への負担が少ない手術法として、腹腔鏡を用いた低侵襲な手術を数多く行っています。胃や食道のがんをはじめ、大腸がんなどの悪性腫瘍や腹腔内の良性疾患に至るまで、幅広い疾患の治療にあたっています。腹腔鏡手術においては、同治療のパイオニアでもある小西文雄医師を筆頭に、2名の内視鏡外科技術認定医を中心として、安全・安心をモットーとした治療を行っています。 各癌治療においては、EBM(科学的根拠)に基づき、患者さんの意向を重視しながら行います。地域柄、高齢の患者さんが多いため、高齢の方にも配慮した治療をこころがけている点も練馬光が丘病院の特徴です。高齢になると他の基礎疾患を抱えていることもあるため、内科的な治療が必要な場合も少なくありません。しかし、そのような場合においても、他科との連携を十分にとっているため、基礎疾患と並行して治療を行うことが可能です。病院内では他科,他職種との合同カンファレンスを定期的に行っており、あらゆる角度から患者さんをとらえ、ひとりの患者さんをチームで支えていきます。多くのスタッフが関わることで、その人にとってベストな治療を選択することができるのです。

医師の紹介

小西文雄先生 大腸がんに対する腹腔鏡手術のパイオニア

専門は消化器外科(大腸、肛門、小腸)、内視鏡外科。消化器がんの診断と治療。特に大腸がんを専門領域とし、腹腔鏡による大腸がんの手術を日本に導入したパイオニア的存在。大腸がんの手術数は2000例以上、腹腔鏡を用いた大腸がん手術においても800例を超える実績があります。
腹腔鏡手術導入にあたっては、アメリカで研修を受けるなど積極的に取り組んできました。

※腹腔鏡手術とは、おなかに小さな穴を数カ所開け、専用の器具を挿入して行う手術。おなかを大きく開ける従来の開腹術と比べると、傷が小さいため、術後の痛みも少なく回復も早い、からだへの負担が少ない手術法です。

また、同院は地域柄高齢者が多いため、院内では他科とも連携しチーム医療に取り組んでいます。特に、循環器、呼吸器などの疾患を持っていることが多い高齢者の場合には、安全に手術ができるかどうか内科専門領域のドクターとも十分に話し合った上で手術を行います。治療を行うにあたっては、がんの進行度に応じた、その患者さんにとって最適な治療を行うことをモットーとしています。

略歴
練馬光が丘病院常勤顧問・外科。東京大学医学部医学科卒業。医学博士。自治医科大学名誉教授。英国セントマークス病院へ2年間留学。日本外科学会(指導医、専門医、特別会員)。日本消化器外科学会(指導医・専門医・特別会員)。日本内視鏡外科学会(技術認定医、評議員、技術認定委員会顧問、名誉会員)など、役職多数。

吉田卓義先生 豊富な経験に基づいた治療

専門は消化器外科一般(食道・胃外科)。内視鏡外科。食道や胃などの上部消化管外科として約1000例の手術経験を持ち、豊富な経験があります。僻地での診療も数多く経験しており、それらを通して、僻地や地域であっても大学病院と同等の治療・処置ができることの必要性を感じ、自らの外科の経験を重ねてきました。
現在は年間におよそ100例の癌に対する腹腔鏡手術を行っていますが、若手のドクターの指導にも力を入れています。また、同院では転移や再発、ターミナルに至るまで地域住民の医療を担っています。地域医療は同院の使命でもあるため、可能な限り受け入れて治療を行っています。患者さんは高齢者が多いため、十分な説明をこころがけるとともに、患者さんが話しやすい環境づくりにも配慮しています。
がん治療医として患者さんへのメッセージは、自分がどういう治療を受けたいのかということを明確にして、最後までがんと戦ってほしいと思います。その中で辛いことがあれば我々がサポートしますので、遠慮せずに主治医に気持ちを伝えてほしいと思います。

略歴
練馬光が丘病院 外科系診療部長 兼 外科部長。自治医科大学卒業。日本外科学会(指導医、専門医)。日本消化器外科学会(指導医・専門医)。日本内視鏡外科学会(技術認定医)。日本がん治療認定機構(認定医)。日本食道学会(食道科認定医)。日本胃癌学会。日本癌治療学会など、多数。

吉村 博邦 先生 呼吸器内科と連携したチーム医療

専門は呼吸器外科(肺がん、気胸など呼吸器外科疾患一般)、縦隔外科(縦隔腫瘍、特に胸腺腫、奇形腫など)、多汗症など。これまでの呼吸器外科手術症例は4000例以上。このうち、肺がんは約1800例。早期がん以外の進行例に対する拡大手術の経験も豊富です。
当院は、ご高齢の患者さんも多く、ほとんどの方に侵襲の少ない胸腔鏡手術を行っています。 ※胸腔鏡手術とは、胸に数か所の穴を開け、専用の器具を挿入して行う手術。切除した肺組織はビニール袋に入れ、穴を最低限に拡大させて外に取り出します。

術前・術後には、呼吸器内科の医師と治療方法を検討し、必要に応じて術後に化学療法(抗がん剤治療)や放射線治療を行うこともあります。最近の化学療法は、脱毛や吐き気などの副作用がほとんどありません。早期の症例では、手術のみでの完治が十分期待できます。早期例では症状がほとんどないので、毎年、定期健康診断(胸部レントゲン写真撮影)を受けることをおすすめしています。

略歴
練馬光が丘病院常勤顧問・呼吸器外科。東京大学医学部卒業。医学博士。北里大学名誉教授(元医学部長)。米国テキサス州立大学MDアンダーソンがんセンターへ留学(准教授)。日本外科学会特別会員。日本胸部外科学会名誉会員。日本呼吸器外科学会名誉会員。日本呼吸器内視鏡学会名誉会員。全国医学部長病院長会議元会長。

新井 雅裕 先生 事実を正確に伝え、患者さんががんと向き合えるように

専門は肝臓。2018年4月から同院の副院長として就任。
「肝臓は再生する臓器」というところに魅力を感じ、肝臓を専門に患者さんを診ています。肝細胞がんは、その前段階である慢性肝炎や肝硬変の段階から患者さんを診ることで早期の発見と治療を心がけています。
肝臓はすべて切除するわけにはいかない臓器です。一度がんになった肝臓では、治療がうまく行っても常にがんになるリスクが高い状態が続きます。そのため、治療後も継続してがんの検査を受けていただく必要があります。極論を言えば、肝細胞がんとは一生の付き合いになります。これは、担当医とも長い付き合いになるということです。前任地から引き続き来院いただける患者さんもいます。
肝細胞がんは、主な原因の一つであるC型肝炎ウイルスを駆除できるようになったことで患者さん全体の数は減少していますが、最近は高齢の患者さんを診ることが増えてきました。体への負担を少しでも軽くするよう、患者さんと話し合いをしながら方針を決めています。

略歴
練馬光が丘病院副院長。東京大学医学部卒業。医学博士。日本肝臓学会専門医・指導医・東部会評議員。日本消化器病学会専門医・指導医・学会評議員・関東支部監事。日本内科学会認定内科医・総合内科専門医・指導医。アメリカ肝臓病学会会員。日本移植学会会員。日本がん治療認定医機構がん治療認定医。緩和ケア研修会修了者。臨床研修指導医。

成岡 健人 先生 より低侵襲で地に足のついた治療

専門は泌尿器科(腎臓・副腎・腎盂・膀胱・尿管)。開腹手術および尿路内視鏡手術・腹腔鏡手術。腎臓および腎尿路(腎盂・尿管・膀胱)、男性生殖器(前立腺・精巣など)の泌尿器科として、年間250件ほどの手術を行っています。
泌尿器科は、比較的早くから、尿路内視鏡手術(経尿道的手術)という低侵襲な手術が発達してきた分野です。現在では、腎臓および腎尿路の疾患でも、腹腔鏡手術が行われています。
腎臓がんや膀胱がんは、その周囲にある大腸や直腸などとの癒着を起こすことがあります。その場合は消化管を損傷しないよう、消化器外科と連携しながら手術を行います。 泌尿器科の患者さんは高齢者も多いため、より低侵襲で安全な治療をめざしています。様々な手術療法のほか、抗がん剤やホルモン剤などの薬物治療も積極的に行っています。
患者さんの背景やQOL(クオリティ・オブ・ライフ)を考慮しながら、患者さんと一緒に治療法を選択していきます。些細なことでも結構ですから、少しでも気になることは、何でも相談ください。

略歴
練馬光が丘病院 泌尿器科部長。東京慈恵会医科大学卒業。医学博士。日本泌尿器科学会(指導医、専門医)。日本泌尿器内視鏡学会(腹腔鏡技術認定医・代議員)。日本内視鏡外科学会(泌尿器腹腔鏡技術認定医)。その他、日本泌尿器腫瘍学会・日本メンズヘルス学会など多数。

 

練馬光が丘病院について

〒179-0072
東京都練馬区光が丘2-11-1
TEL:03-3979-3611 FAX:03-3979-3787

練馬光が丘病院を受診するには

同院を受診するにあたっては、地元クリニックの紹介が必要で、かかりつけ医の紹介状をご持参いただくことが基本となります。かかりつけ医がいないなどで紹介状がない方の初診も受け付けていますが、その場合には選定療養費として2,200円が別途かかります。

同院は地域貢献を理念に掲げており、根底には「地域の方にとって頼れる病院でありたい」という想いがあります。急性期病院として、紹介状がない場合の選定療養費はどうしても設定しなければなりませんが、選定療養費については、今後も同金額を維持する考えです。

年間の患者数、手術数など

平成27年度
外来患者数は19万8,326人。1日の患者数の平均は675人。
入院患者数は10万2,465人。1日の平均入院数は280人。
全体の手術件数は3,095件。うちがんの手術は287件。

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