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患者申出療養制度に基づくパネル検査後の適応外医薬品の臨床研究への医薬品無償提供協力の契約を中外製薬と締結

国立研究開発法人国立がん研究センターは、がん遺伝子パネル検査後に患者申出療養制度のもと既承認薬を適応外使用し、その治療効果を検討する臨床研究を2019年10月より実施している。

この度、本研究に使用される薬剤の無償提供の協力について中外製薬株式会社と2020年2月7日付けで契約を締結した。

本臨床研究は、遺伝子パネル検査によるがんゲノムプロファイリングにより遺伝子異常が検出されたものの、既承認薬による治療や未承認薬による治験等の選択肢がない患者において、患者申出療養制度に基づき新たな治療機会を検討するため、国立がん研究センター中央病院を調整事務局として実施される臨床研究(遺伝子パネル検査による遺伝子プロファイリングに基づく複数の分子標的治療に関する患者申出療養)である。従来では、そのような場合、適応外薬の使用を検討する場合があるが、医療費が全額自己負担となる可能性が高く、患者にとって大きな負担となる。このため、使用する医薬品は、研究趣旨に賛同した企業より無償提供してもらったものを対象としている。中外製薬は、この度の臨床研究の趣旨に賛同し、本研究に該当する薬剤を提供することとなった。

中外製薬上席執行役員プロジェクト・ライフサイクルマネジメント共同ユニット長の伊東康氏は、「がん治療は、近年、次世代シークエンシング(NGS)技術による遺伝子検査システムの保険適用により、患者さんごとに適した治療法を選択できるようになりました。一方、遺伝子異常が特定されても、承認された薬剤がまだなく、適応する治療を受けられない患者さんがいます。このような患者さんが治療機会を得るために、当社の医薬品を役立てていただけることを大変嬉しく思います」と述べるとともに、「中外製薬は、がん領域のリーディング企業として、患者さん一人ひとりに最適な治療を実現できるよう、より高度な個別化医療の推進に引き続き取り組んでまいります」と語った。

国立がん研究センターにおいても、今後さらに多くの企業の協力が得られるよう尽力する方針である。
(Medister 2020年3月20日 中立元樹)

<参考資料>
国立がん研究センタープレスリリース 患者申出療養制度に基づくパネル検査後の適応外医薬品の臨床研究への医薬品無償提供協力の契約を中外製薬と締結
中外製薬株式会社ニュースリリース 患者申出療養制度に基づく研究者主導の臨床研究に関する契約を国立がん研究センターと締結

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