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リムパーザの第III相PAOLA-1試験、ベバシズマブとの併用で進行卵巣がんの初回治療後の維持療法として主要評価項目を達成

アストラゼネカ(本社:英国ケンブリッジ、以下、アストラゼネカ)およびMerck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A.(北米以外ではMSD、以下MSD)は、2019年8月14日、進行卵巣がん患者を対象とする第III相PAOLA-1試験の良好な結果を発表した。初回治療後の維持療法として実施された本試験では、患者のBRCA遺伝子変異の有無を問わず、リムパーザ(一般名:オラパリブ)と標準治療であるベバシズマブの併用療法とベバシズマブ単剤療法を比較検討した。

本試験は、最大解析対象集団(無作為割付け例全例)において、ベバシズマブ単剤療法群とリムパーザとベバシズマブの併用療法群で主要評価項目である無増悪生存期間を比較し、統計学的に有意かつ臨床的に意義のある延長を示した。バイオマーカーによるサブグループ解析を含めた結果は、今後の学会において発表される予定である。PAOLA-1試験で認められた安全性および忍容性プロファイルはそれぞれの薬剤に関する既知のプロファイルと全般的に一致していた。PAOLA-1は進行卵巣がんの初回治療後の維持療法として、リムパーザが良好な結果を示した2つ目の第III相試験となった。

オンコロジー領域の研究開発担当エグゼクティブバイスプレジデントであるJosé Baselgaは、「PAOLA-1試験の良好な結果は、進行卵巣がん患者に対して標準治療であるベバシズマブにリムパーザを併用することの潜在的なベネフィットを明らかに示しています。BRCA遺伝子変異陽性の患者さんに対するSOLO-1試験の良好な結果に続き、PAOLA-1試験は、リムパーザを進行卵巣がん患者さんの初回治療後の維持療法として肯定するもう一つの第III相試験となりました。アストラゼネカは、1日も早く世界中の規制当局と本結果について協議できることを期待しています」と述べた。

MSD研究開発本部シニアバイスプレジデント、グローバル臨床開発責任者でチーフメディカルオフィサーのRoy Baynesは次のように述べていた。「第III相PAOLA-1試験は、進行卵巣がん患者さんの臨床予後の改善にむけたMSDおよびアストラゼネカの継続的な取り組みを示しています。ARCAGY Researchにより実施された本共同臨床試験では、実臨床の環境下において、標準治療へのリムパーザの維持療法追加が評価されました。より広範な患者集団においてリムパーザを検討することで、より多くの進行卵巣がん患者さんに本剤が有効である可能性を知ることができました」

さらに、ARCAGY ResearchのメディカルディレクターであるEric Pujade-Lauraineは、「PAOLA-1試験は科学や患者さんの治療選択肢を向上させる産学連携の効果と将来性を示す良い事例です。我々はENGOTに属する学究的な協力団体との協働に対するアストラゼネカとMSDのコミットメントに深く感謝しており、今後の医学会においてPAOLA-1試験の全結果を発表することを楽しみにしています」と述べ、PAOLA-1試験の進展に強い期待を寄せた。
(Medister 2019年8月26日 中立元樹)

<参考資料>
アストラゼネカ株式会社プレスリリース リムパーザの第III相PAOLA-1試験、ベバシズマブとの併用で進行卵巣がんの初回治療後の維持療法として主要評価項目を達成

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