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「レンビマ®」(レンバチニブ)と「キイトルーダ®」(ペムブロリズマブ)との併用療法について局所治療に適さない切除不能な進行性肝細胞がんの一次治療として米国FDAよりブレイクスルーセラピーに指定

エーザイ株式会社(以下 エーザイ)とMerck & Co., Inc. Kenilworth, N.J., U.S.A.(NYSE:MRK、Chairman and CEO:Kenneth C. Frazier、北米以外ではMSD)は、エーザイ創製の経口マルチキナーゼ阻害剤「レンビマ®」(一般名:レンバチニブメシル酸塩)とMerck & Co., Inc. Kenilworth, N.J., U.S.A.の抗PD-1抗体「キイトルーダ®」(一般名: ペムブロリズマブ)との併用療法について、局所治療に適さない切除不能な進行性肝細胞がんの一次治療として米国食品医薬品局(FDA)より、ブレイクスルーセラピーの指定を受けた。

「レンビマ」と「キイトルーダ」との併用療法におけるブレイクスルーセラピーの指定は、2018年1月の進行性または転移性腎細胞がん、2018年7月の高頻度マイクロサテライト不安定性(microsatellite instability-high:MSI-H)を有さない、またはDNAミスマッチ修復機能(proficient mismatch repair: pMMR)を有する進行性または転移性子宮内膜がんに次いで、今回が3回目となる。

肝がんの罹患率および死亡率は過去10年で増加の一途をたどっている。2019年は米国において42,000人以上が新たに肝がんに診断されると推定されおり(肝内胆管がんを含む)、米国では、肝がんによる死亡者が約32,000人に上ると推定されている。肝細胞がんは、肝がんにおいて最も発症頻度が高く、肝がんの約90%は肝細胞がんと考えられている。肝がんは、進行期に診断されることが多く、固形がんの中では死亡率が最も高く、5年生存率は約18%と報告されている。

治療アプローチは診断時の病態ステージによって決定される。肝細胞がんの第一治療選択は外科的切除や肝臓移植などの外科手術であるが、これらは初期の肝細胞がんにのみ適応されるため、外科手術に適さない切除不能な肝細胞がんの場合は、治療薬が限られており、予後が極めて悪く、生存期間の中央値は1年未満と報告されている。約70%の患者様は、外科的切除、腫瘍アブレーションや肝臓移植には適さず、切除不能な治療の選択肢は限られている。

ブレイクスルーセラピーとは、重篤なあるいは命にかかわる疾患に関する薬剤の開発および審査の促進を目的とした米国FDAの制度である。本指定を受けるためには、一つ以上の臨床的に重要な評価項目において、既存の治療法と比較し、当該薬剤の顕著な改善を示す予備的臨床エビデンスが必要となる。

今回のブレイクスルーセラピーの指定は、臨床第Ib相試験(116試験/KEYNOTE-524試験)の中間解析結果に基づくもので、2019年の米国がん研究会議(American Aassociation for Cancer Research: AACR 2019)において発表している。エーザイ株式会社の執行役 オンコロジービジネスグループ チーフメディスンクリエーションオフィサー兼チーフディスカバリーオフィサーである大和隆志博士は、「今回、局所治療に適さない切除不能な進行性の肝細胞がんに対して「レンビマ」と「キイトルーダ」の併用療法が示した活性の重要性を、ブレイクスルーセラピー指定という形でFDAに認識していただけたことに、私たちは自信を深めています。私たちはMerck & Co., Inc. Kenilworth, N.J., U.S.A.と共に、患者様にさらなる治療の選択肢をお届けすべく全力を尽くしてまいります」と述べている。
(Medister 2019年8月21日 中立元樹)

<参考資料>
エーザイ株式会社ニュースリリース 「レンビマ®」(レンバチニブ)と「キイトルーダ®」(ペムブロリズマブ)との併用療法について局所治療に適さない切除不能な進行性肝細胞がんの一次治療として米国FDAよりブレイクスルーセラピーに指定

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