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更新日:2019/06/28

東京大学、国立がん研究センター研究所、コニカミノルタ グローバル最先端の次世代がん遺伝子パネルに関する共同研究開発を開始

東京大学先端科学技術研究センター 油谷浩幸教授および当時の東京大学大学院医学系研究科間野博行教授(現国立がん研究センター研究所 細胞情報学分野長)が中心となり開発してきた世界最先端の東大オンコパネルを基盤とし、コニカミノルタグループの米国Ambry Genetics Corporationが保有するグローバルな遺伝子診断技術の知見を融合させる共同研究開発を行い、世界最高峰の次世代包括的がん遺伝子パネル検査を開発することが決定した。

次世代シークエンサーの発展および国際的ながんゲノム研究の進展により、がん組織の中の多数の遺伝子を同時に調べ、がん組織の遺伝子変異を明らかにする、がん遺伝子パネル検査が実用化されてきた。がん遺伝子パネル検査によって明らかになったがんの遺伝子変異に合わせて治療を行う「がんゲノム医療」を提供する体制が、日本でも推進されている。がんゲノム医療はまだ始まったばかりであり、発展を加速させるためには、より包括的な変異情報を取得・解析するプラットフォームとしての包括的がん遺伝子パネル検査の開発が望まれていた。

本共同研究開発においては、特にがん原性体細胞遺伝子変異の対象の多さと融合遺伝子検出等のRNA解析とに強みをもつ東大オンコパネルと、コニカミノルタ傘下で、生殖細胞系列遺伝子変異検出技術で世界をリードし、世界に先駆けて生殖細胞系列遺伝子変異を評価するRNA検査を商品化した米国Ambry Genetics Corporationの強みを掛け合わせたシナジー効果が期待される。

開発された次世代包括的がん遺伝子パネル検査は、日本のがんゲノム情報管理センター(C-CAT)のがんゲノム情報レポジトリーの拡充に寄与するものである。また、コニカミノルタがグローバルに展開・普及させることにより、世界レベルでのがんゲノム情報蓄積を図るという。日本人特有の遺伝子変異の解明、革新的ながん治療法や診断法の開発、新薬の創出、患者の生活の質(Quality of Life:QOL)の向上や、膨張する医療費の抑制などへの貢献を目指していく方針である。

本共同研究開発は、油谷教授を研究代表者とし、東大オンコパネルのインフォマティクス基盤技術の強化開発を進める。間野分野長も引き続き本共同研究開発に参画し、RNA解析機能の更なる機能開発を進めるという。コニカミノルタは、医療検査の品質管理や高精度なペア検査手法の開発を進め、さらに本共同研究開発で開発したパネル検査を日本で実施するために、国内での商用ラボの構築に取り組み、国内完結型遺伝子解析サービスの提供を目指す方針である。
(Medister 2019年6月17日 中立元樹)

<参考資料>
国立がん研究センタープレスリリース 東京大学、国立がん研究センター研究所、コニカミノルタ グローバル最先端の次世代がん遺伝子パネルに関する共同研究開発を開始 ゲノム分野の医療技術開発を牽引する産学連携強化

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