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国立研究開発法人国立がん研究センター東病院レディースセンター開設

国立研究開発法人国立がん研究センター東病院は、幅広い年齢層の女性がん患者が安心し、かつ日常ならびに社会生活の大きな変化を強いられることなく治療を受けられる環境を実現するためレディースセンターを開設している。

乳がんや子宮頚がんなどの婦人科腫瘍など女性特有のがんの罹患率の上昇が認められるが、その他の悪性腫瘍においても女性がん患者の比率は増加傾向にある。一方で、国内のがん専門病院で女性がん患者を対象として、最適な治療提供からサポートを担うレディースセンターはなかった。当センターは各職種のがん治療に関する実績やノウハウ、ヒューマンリソースが豊富で、これらのリソースを統合し世界的にも卓越したレディースセンターを実現する基盤はあり、その準備も進めていた。そこで、東病院内にレディースセンターを開設し、地域や国内医療機関との間で、診療のみならず人材育成などの点でも連携を図ることで、幅広い年齢層の女性がん患者が安心し、かつ日常生活ならびに社会生活の大きな変化を強いられることなく、治療を受けられる環境を実現することを目指している。

レディースセンターでは女性がん患者の治療方針、ぞれぞれの背景や問題点を把握し、関連する診療科や多職種が有機的に連携を図ることを目的に、手術療法、薬物療法および放射線療法を提供する各診療科に加えて以下の業務を行うセクションを設置して対応をする。具体的には、妊孕性相談・対応や小児、AYA世代を含む若年女性がん患者さんのサポート及び社会的支援ならびにアピアランス相談・支援を行う。さらに、遺伝カウンセリング、リンパ浮腫を含むリハビリテーションの必要性の相談・評価と対応あるいは薬物療法などの副作用に関する相談も受け付けている。上記の対応は通常の保険診療の範囲で実施されており、これらを女性がん患者に対し有機的に実施できる体制を構築したものである。

国内のがん専門病院初のレディースセンターとして、開設理念「女性がん患者と寄り添うすべての人々の“ライフ”をサポートする」、将来像「女性がん患者の“その人らしさを支える”最適な医療とサポートを提供する卓越したレディースセンターになる」の2つの目標を掲げ、その実現に向けて歩みを進めてゆく方針である。また、女性がん患者に最適な医療とサポートの提供をすることに加え、職種を超えた専門性の高い人材育成プログラムの実践により、国内外のレディースセンターのモデルケースとなり、その充実と普及も目指してゆくという。
(Medister 2018年10月9日 中立元樹)

<参考資料>
国立がん研究センター 幅広い年齢層の女性がん患者さんが安心し、治療を受けられる環境を実現するために 東病院 レディースセンター開設

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