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子宮頸癌ワクチン接種に関連する副反応、診断規準が作成される
更新日:2020/12/22
子宮頸癌ワクチン接種に関連する副反応、診断規準が作成される
子宮頸癌ワクチン接種による副作用の問題に対し、2014年9月13日、長野県で行われた日本線維筋痛症学会第6回学術集会において、難病治療研究振興財団研究チームが「ワクチンの成分により脳内での炎症あるいは免疫機能の異常が起きている可能性が高い」と発表した。厚生労働省はこれまで、同ワクチン接種による重篤な副反応の件数を617件としていたが、今回、6つの大学などによる研究チームが独自に調査を行った結果、重篤な副反応と確認された件数は1,112件にのぼり、厚生労働省の発表のおよそ2倍になることが分かった。 研究チームは、子宮頸癌ワクチン接種後に報告されている多様な症状について「子宮頸がんワクチン関連神経免疫異常症候群(HANS)」とし、診断基準を作成し、公表した。 厚生労働省が公表している中で「重篤」とされる症例は、明確な基準から判断されたとはいえない。企業からの報告、あるいは医療機関からの副反応報告に対し、それを確認した医師が「重篤と判断したもの」という基準。どの様なデータ値や病状を元に判断したのかは明確にはなっていない。あいまいな基準によって成り立っているのが現状だ。 厚生労働省ではさらに、運動障害などが残った176件に対しては詳細な分析が必要な重篤な症例としているが、それ以外の症例に対しては「原因はワクチンそのものではなく、注射の痛みや不安によって引き起こされる『心身の反応』によるもと結論づけている。 しかし今回の調査では、けいれん、歩行障害、記憶障害などの中枢神経系障害、あるいは視力や聴力が低下する感覚器異常、身体の広範囲に疼痛がみられる場合などを、重篤な副反応と判定している。さらに実際に副反応がみられる症例の治療も行い(44例)、ワクチン接種から重篤な副反応が出るまでの期間が平均で8.5ヶ月だったことも分かった。厚生労働省の見解は「ワクチン接種後1ヶ月以上してからの発症は因果関係が薄い」とするものだが、これとは異なる見解となったことも注目すべき点である。 (Medister 2014年9月18日 葛西みゆき)
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