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樹状細胞ワクチン療法で肺癌生存率向上へ

今回は肺癌についてご紹介したいと思う。 論文はImpact of dendritic cell vaccines pulsed with Wilms’tumour-1 peptide antigen on the survival of patients with advanced non-small cell lung cancers. : H. Takahashi et al.(進行性非小細胞肺がんに対するWT1を用いた樹状細胞ワクチン療法の有用性と予後因子の検討)で欧州がん研究治療機関(EORTC)や欧州の腫瘍学会の公式学会誌「European Journal of Cancer(EJC)電子版(European Journal of Cancer. 13 December 2012.)に掲載されている。

研究者はセレンクリニック東京の長屋昌樹医師らで樹状細胞ワクチン療法においての肺癌の生存率を研究したものとなっている。

肺癌といえば国際肺癌学会において世界で最も致死率が高い癌として紹介されている。これは発見が遅いことがほとんどなので発見時には末期となっているか進行していることが多いためと推測できる。発症リスクファクターとして一位を占めるのが喫煙である。タバコに含まれている発癌性物質が肺にダイレクトに蓄積され呼吸器機能低下を招きその延長として癌を発症するとも言われている。

今回の研究では肺癌に対する療法として樹状細胞ワクチン療法を用いた。樹状細胞ワクチン療法とは免疫担当細胞である樹状細胞を体外で大量に培養しそれに癌抗原を認識させ特異的に攻撃させるという療法である。セレンクリニックでは62例の症例を後ろ向きに追跡調査し生存率に関与する因子を調べたところWT1ペプチドの使用量とヘモグロビン量が関与するということがわかった。WT1使用をした場合と未使用の場合では生存率が大幅に違うということからWT1ペプチドと癌抗原の選択を適切に行うことで生存率の向上に繋がるのということもわかり今後の発展に期待したい。

(Medister 2013年7月29日 桐生賢汰)

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