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元気になるシカ!2 ひとり暮らし闘病中、仕事復帰しました

『元気になるシカ!2 ひとり暮らし闘病中、仕事復帰しました』書評

著者名:藤河 るり 出版社:KADOKAWA
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同著は、前作である『「元気になるシカ!」アラフォーひとり暮らし告知されました』の続編として刊行されたコミック本。30代の女性ならではの視点でがんの告知から治療を中心にさまざまな不安や悩みが描かれていた前作と比べ、今作では治療後の日常生活と仕事の復帰に向けての著者の取り組みの様子が描かれています。

前作に続き本作は、アメログ3つのジャンルでランキング1位を獲得したブログを書籍化したもの。漫画家らしい仕事への向き合い方がユーモラスに紹介されており、仕事を持つ多くの女性の共感が得られる内容になっています。

自分とどうつきあえばいいのか

36歳で卵巣がんと診断された藤河さん。手術を受けたり抗がん剤治療を受けたりした著者でしたが、治療後にはからだの微妙な変化に不安を感じるようになります。脱毛などの表面的な変化のみならず、疲れやすくなったり、更年期様の症状が出てきたり、それまでとは違う自分のからだの変化にとまどいます。自分のからだでありながら、思うようにならないもどかしさから、どう向き合えばいいのか迷うようになります。

たとえばこんなことが起きました。抗がん剤治療から3か月後、年末年始を実家で過ごすことにした藤河さんが久しぶりに地元の友人と新春のセールに出かけた時のこと。大寒波の影響もあってか、徐々に体調が悪くなり、楽しみにしていた買い物も途中で中断してしまいます。買い物に出かけるにはまだ早かったのかな?と自己反省するものの、大丈夫と思って出かけてもからだが不調を訴える現状に、体調が読めない日々が続きます。

年始に倒れてから著者が心がけたことは、とにかく頑張らないこと。1日出かけたら1日休むことにしました。

そんな生活を3か月ほど続けると、ようやく念願だった台湾旅行へも出かけられるまでに快復します。徐々に自分のからだとのつきあい方がつかめるようになっていく日々の様子が描かれています。

いよいよ仕事開始

抗がん剤治療を受けた藤河さん。幸いなことに、漫画家にとっては致命的な指先のしびれという副作用もほとんどあらわれず、いよいよ仕事を開始することに。

がんになるまでは無理を続けても平気だった著者でしたが、さすがに治療後の仕事復帰に向けてはからだに負担がかからないようにと計画を立てて取り組むことにしました。

    まず、抗がん剤治療後半年間はお休みすることに。一年間の計画を立て、順調にいけば翌年には通常のペースに戻すといった予定で進めることにします。

担当の編集者からも「無理は禁物」と了承を得た藤河さんは、仕事スタートまでに、やりたかったことにも挑戦します。まず取り組んだのは「中国語」。というのも、実は藤河さんは日本人の父親と台湾人の母親のハーフ。にもかかわらず、中国語が話せなかったのです。

仕事開始までの半年間は、昼間は仕事のウォーミングアップを行いながら、夜は中国語の講座に通うという充実した日々を過ごします。しかし、充実感を感じながら布団に入ると、ズキンとお腹の痛みを感じることもありました。そんな時には無理は禁物と自分にいい聞かせペースダウンする藤河さんでした。

そしていよいよ仕事復帰となるのですが、仕事の量は、まずそれまでの半分からスタートすることにします。進行のペースも余裕を持って進めます。45分描いたら15分間の休みをとり入れ、一つの仕事が終わったら次の仕事までの間隔を取りながらからだを慣らしていきました。

ゆるやかなペースの中でも、仕事中にお腹の痛みに襲われたり足のむくみが現れたりすることもありました。そんな時には仕事の合間にリンパマッサージを行ったり、お腹の痛みがひどい時には潔く休んだり、ということを繰り返しながらすきな漫画を描きます。

治療後5年目に入った藤河さんですが、自分のからだを知る作業は続いています。日々、自分の体調と向き合うことの連続ですが、それが一番大事なことだと気づきます。そして何が起きても自分を受け入れていきたいと語る藤河さん。とにかく何事にも前向きな彼女の姿勢に元気をもらえる一冊です。

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