google+
はてなブックマーク
LINE
  • Medister
  • コラム
  • 書評
  • 医療系企業・特集
がん治療.com おすすめコンテンツ
心理状態の遷移
告知をされてから、がん患者の心理はどのように遷移するのか?
ストレス解消法
がん治療は大きなストレスとなりますが、自分に合ったストレス解消法を見つけることが大切です。
医師との付き合い方
がん治療するうえで、医師と上手に付き合っていくには?
  • がん治療.com コンテンツ一覧
  • がん治療.com 用語集

更新日:2026/09/28

白金製剤が効きにくくなった再発卵巣がんに、キイトルーダとパクリタキセルの併用が国内承認――第3相KEYNOTE-B96試験で生存期間が延長

白金製剤(プラチナ製剤)を使った治療のあと、短い期間で再発した卵巣がんを対象に、免疫チェックポイント阻害薬ペムブロリズマブ(キイトルーダ)が2026年9月16日に国内で承認された※1※2。根拠となった国際共同の第3相試験では、化学療法のパクリタキセルに上乗せすることで、がんが進行するまでの期間と生存期間がどちらも延びた※3。

発表のポイント

• 2026年9月16日、キイトルーダに「白金系抗悪性腫瘍剤抵抗性の再発卵巣癌」の効能が追加された※1
• 根拠は643人が参加したKEYNOTE-B96試験。毎週投与するパクリタキセル(ベバシズマブの併用は医師の判断)にキイトルーダを加えた群と、プラセボを加えた群を比べた※3。日本人も37人参加している※2
• 全体での生存期間の中央値は17.7か月対14.0か月だった※3

概要

卵巣がんは再発することが多く、再発を繰り返すうちに白金製剤が効きにくくなることがある※3。この試験では「最後の白金製剤の治療から6か月以内に進行した」状態を対象にし、それまでの薬物療法が1〜2種類の人が参加した。卵巣がんのほか、卵管がん・腹膜がん(原発性)も含まれる※3。

結果は次のとおりだった※3。がんが進行せずに過ごせた期間(無増悪生存期間)の中央値は、キイトルーダ群8.3か月、プラセボ群6.4か月。進行または死亡のリスクは約30%低かった(ハザード比0.70)。最終解析での生存期間の中央値は17.7か月対14.0か月で、死亡のリスクは約18%低かった(ハザード比0.82)。

一方、治療に関連する重い副作用(グレード3以上)は、キイトルーダ群68%、プラセボ群55%で、キイトルーダ群に多かった。多かった副作用は貧血・手足のしびれ(末梢神経障害)・脱毛・だるさ・吐き気である。治療に関連する死亡はキイトルーダ群で4人(1%)あり、大腸炎や間質性肺疾患などが原因だった※3。

この記事の読者にとっての意味

対象になりうるのは、白金製剤を含む治療のあとに再発し、白金製剤が効きにくい状態と判断された卵巣がん(卵管がん・腹膜がんを含む)の患者さんである※1※3。

今すぐ使えるか:国内で承認された治療である※1。延びた期間は中央値で数か月であり、副作用が増えることとのバランスで検討する治療といえる※3。

主治医に確認するとすれば:「自分の再発は白金製剤が効きにくいタイプにあたるか」「これまでの治療歴で候補になるか」「ベバシズマブを一緒に使うか」「免疫の薬に特有の副作用にどう備えるか」といった点が論点になりうる。

卵巣がんの基本的な情報はこちら:卵巣がん
免疫チェックポイント阻害薬の仕組みはこちら:免疫チェックポイント阻害剤

(Medister編集部 2026年9月28日)

本記事は2026年9月28日時点の公的機関の情報および原著論文をもとに、一般的な情報提供を目的として作成したものです。個々の患者さんの診断・治療方針を示すものではありません。治療の選択にあたっては、必ず主治医にご相談ください。

記載の数値は臨床試験に参加した集団の値であり、個々の患者さんの見通しを示すものではありません。

参考資料

  1. 医薬品医療機器総合機構「承認品目一覧(新医薬品)」(2026年9月16日承認分は掲載PDFに収載)(最終確認日: 2026年9月28日)
  2. MSD「キイトルーダ 白金系抗悪性腫瘍剤抵抗性の再発卵巣癌に対する承認を取得」(2026年9月16日)(最終確認日: 2026年9月28日)
  3. Colombo N, et al. Lancet. 2026;407(10538):1525-1537(ENGOT-ov65/KEYNOTE-B96). DOI: 10.1016/S0140-6736(26)00602-1, PMID: 41974150(最終確認日: 2026年9月28日)

ページの上部へ戻る

がんの種類アクセスランキング

ページの先頭へ

医療系企業・特集

戦国武将とがん

書評

がんの種類