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更新日:2026/09/17

手術可能な非小細胞肺がんへの周術期ペムブロリズマブ療法、5年後も約半数が再発・死亡を回避――KEYNOTE-671試験5年データ

手術で切除できる非小細胞肺がん(臨床病期II・IIIA・IIIB〈T3-4N2〉)に対し、術前から術後にわたって免疫チェックポイント阻害剤ペムブロリズマブ(キイトルーダ)を用いる周術期療法の5年追跡データが、2025年10月20日にESMO(欧州臨床腫瘍学会)2025年次大会で報告された。国際共同第3相試験KEYNOTE-671(n=797)の結果であり、ペムブロリズマブ群の5年無イベント生存率は49.9%と、化学療法+プラセボ群の26.5%を大きく上回った。本療法は2024年8月28日に国内承認を取得しており、保険適用済みである。

発表のポイント

• 5年無イベント生存率:ペムブロリズマブ群49.9%(95%CI 44.6–55.0)vs 対照群26.5%(95%CI 21.7–31.5)、ハザード比0.58(95%CI 0.48–0.69)※1
• 5年全生存率:ペムブロリズマブ群64.6%(95%CI 59.5–69.2)vs 対照群53.6%(95%CI 48.3–58.6)、ハザード比0.74(95%CI 0.59–0.92)。全生存期間中央値はペムブロリズマブ群で未到達、対照群70.7か月※1
• 日本では2024年8月28日に周術期療法として承認。KEYNOTE-671には日本人82例が参加した国際共同試験※2

概要

KEYNOTE-671試験は、切除可能な非小細胞肺がんを対象とした国際共同第3相無作為化二重盲検プラセボ対照試験である。797例が1対1に割り付けられ、「ペムブロリズマブ+化学療法(術前)→手術→ペムブロリズマブ単独(術後)」のレジメン群と、「化学療法+プラセボ(術前)→手術→プラセボ(術後)」の対照群で比較された。

今回のESMO 2025での発表は、追跡5年時点のデータである。本論文はAnnals of Oncology誌に2026年8月21日付で掲載された※1。

無イベント生存期間(EFS)とは、再発・転移・死亡のいずれかが起きるまでの期間を指す。手術を受けた患者の試験で、「術後に何事もなく経過している状態」を示す指標として広く使われる。

5年EFSはペムブロリズマブ群49.9%(95%CI 44.6–55.0)、対照群26.5%(95%CI 21.7–31.5)で、ハザード比は0.58(95%CI 0.48–0.69)だった。ペムブロリズマブ群の再発・死亡リスクが対照群と比べて約4割低いことを示している。5年全生存率はペムブロリズマブ群64.6%(95%CI 59.5–69.2)、対照群53.6%(95%CI 48.3–58.6)で、ハザード比は0.74(95%CI 0.59–0.92)。全生存期間中央値はペムブロリズマブ群では試験終了時点で未到達(not reached)、対照群は70.7か月だった※1。

この記事の読者にとっての意味

この試験の対象は、手術で切除できる非小細胞肺がん(臨床病期II・IIIA・IIIB〈T3-4N2〉)の患者さんである。既に手術を受けた、あるいはこれから手術を予定している方が主な対象になる。

今すぐ使えるか:国内では2024年8月28日に保険適用が認められており、日本でも受けられる。ただし、すべての施設で実施されているとは限らず、主治医による適応の判断が必要である。

主治医に確認するとすれば、「自分の病期や体の状態(肺機能・合併症)でこの周術期療法が適応になるか」「術前・術後を通じて予定する投与スケジュールと副作用の見込みはどうか」といった点が論点になりうる。

非小細胞肺がんについてはこちら:肺がんの種類と治療
免疫チェックポイント阻害剤の仕組みについてはこちら:免疫チェックポイント阻害剤(オプジーボ)とは

(Medister編集部 2026年9月17日)

本記事は2026年9月17日時点の公的機関の情報および診療ガイドラインをもとに、一般的な情報提供を目的として作成したものです。個々の患者さんの診断・治療方針を示すものではありません。治療の選択にあたっては、必ず主治医にご相談ください。

記載の生存率は集団を対象とした統計値であり、個々の患者さんの見通しを示すものではありません。

参考資料

  1. MSD(グローバル)「KEYTRUDA® (pembrolizumab) Demonstrates Long-Term Survival Benefit in Certain Patients with Earlier or Advanced Stages of Non-Small-Cell Lung Cancer (NSCLC)」(最終確認日: 2026年9月17日)
  2. MSD日本「抗PD-1抗体/抗悪性腫瘍剤『キイトルーダ®』非小細胞肺癌における術前・術後補助療法の適応を取得」(最終確認日: 2026年9月17日)
  3. Wakelee H, et al. “Five-Year Outcomes of Perioperative Pembrolizumab for Early-Stage Non-Small-Cell Lung Cancer From the Randomized KEYNOTE-671 Study.” Ann Oncol. 2026 Aug 21. DOI: 10.1016/j.annonc.2026.08.005, PMID: 42628840(最終確認日: 2026年9月17日)

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