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更新日:2022/10/21

日本と欧米の大腸がん治験・臨床試験データ約43,000例を共有

国立研究開発法人国立がん研究センター東病院とARCAD財団(代表:Aimery de Gramont、仏国)、メイヨークリニック(プロジェクト代表者:Qian Shi、米国)は、東病院およびARCAD財団、メイヨークリニックが収集する治験・臨床試験データを共有し、ARCADデータベースプロジェクトにおける大腸がん領域約43,000例のデータシェアリング環境を構築した。

2022年6月30日、東病院からメイヨークリニックにアジア6試験・974例のARCADアジアデータベースが共有され、ARCADデータベースを管理するメイヨークリニックが欧米50試験・42,095例のデータベースと統合し、計56試験、約43,000例からなるグローバルデータベースを構築した。今般、日米欧の3つのデータセンターで同じデータベースを保有することにより、世界的な共同研究の仕組みが完成している。

東病院は、アジアを中心として過去に行われた治験・臨床試験のデータを収集・統合し、医薬品の研究開発等への利活用を行うことを目的としたデータシェアリング事業「ARCADアジア」を2021年9月より運営している。一方、欧米では2000年代後半より、ARCAD財団およびメイヨークリニックが進行再発大腸がん臨床試験データの統合データベースプロジェクト「ARCADデータベースプロジェクト」を開始した。2021年9月15日に国立がん研究センターとARCAD財団の間で基本合意書が締結され、現在ARCADデータベースプロジェクトは、Aimery de Gramont教授(エイメリーデグラモン、ARCAD財団)とQian Shi教授(チアンシー、メイヨークリニック)、吉野孝之医師(東病院)の3者で共同運営を行っている。

東病院の吉野孝之医師は、「ARCADデータベースがアジアに拡大されたことは喜ばしいことです。ARCADデータベースにアジアのデータを加えることで、例えば人種差などを正確に調べることができるようになります。また、アジアの研究者が世界をリードする人材に成長するきっかけになる可能性もあります。ARCADデータベースプロジェクトは、大腸がんのデータベースだけでなく、他のがん種を含むより大規模で包括的なデータベースに成長するよう努力しています」とコメントした。

ARCADデータベースプロジェクトは、今後も継続的にデータベースを共有していく。さらに、国際的なアカデミア連携等を含めた利活用の在り方について具体的な検討を進め、国際協調を軸としたエビデンス創出を行う体制構築を目指して、プロジェクトを加速していく方針である。

さらに、ARCADデータベースプロジェクトでは、レギュラトリーサイエンス上の課題を体系的に評価し、国際協調のもと治験・臨床試験および薬事承認プロセスにおけるエンドポイントに関する提言を行う。また、国際的なアカデミア連携を通して、グローバルリーダーとして活躍できる人材を育成することを目指すという。
(Medister 2022年10月3日 中立元樹)

<参考資料>
国立がん研究センタープレスリリース 日本と欧米の大腸がん治験・臨床試験データ約43,000例を共有 ―ARCADデータベースプロジェクトで国際的なデータシェアリング環境を構築しがん医療の研究開発を促進―

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