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更新日:2021/09/24

遺伝子解析結果に関連する臨床試験情報を患者へ直接提供するプロジェクト「LC-SCRUM-Support」を開始

国立研究開発法人国立がん研究センター東病院(以下東病院)は、肺がん遺伝子スクリーニングネットワーク「LC-SCRUM-Asia(エルシー・スクラム・アジア)」(研究代表者:東病院呼吸器内科長後藤功一)の新たなプロジェクトとして、2021年8月2日より、遺伝子解析結果とその結果に関連する臨床試験情報を患者へ直接提供する「LC-SCRUM-Support(エルシー・スクラム・サポート)」を開始した。

LC-SCRUM-Supportでは、LC-SCRUM-Asiaの遺伝子解析によって治療の対象となる遺伝子変化が判明した患者、または患者の近親者を対象として、電子メールアドレスの登録に関する同意を得たうえで、遺伝子解析結果および現在進行中の臨床試験情報を電子メールで提供する。プロジェクトに登録した患者や近親者に臨床試験情報を直接提供することで、患者の住まいの地域や通院施設によらず、情報を必要とする患者のニーズに応えていくことが可能になる。

LC-SCRUM-Asiaには、これまでに1万3千例を超える肺がんの患者が登録され、様々な分子標的薬や遺伝子診断薬の開発に貢献してきた。しかし、LC-SCRUM-Asiaで遺伝子変化が陽性と判明したにも関わらず、対象となる臨床試験へ登録された患者の割合は約5%であり、治療開発へまだ十分に貢献出来ていないのが現状である。その原因の一つに、臨床試験に関する情報へのアクセスの難しさがあったので、臨床試験の情報を広く提供することで、治療開発や診断薬開発をサポートし、個別医療の確立を推進することを目的に、2021年8月2日よりLC-SCRUM-Supportを開始した。

本プロジェクトに同意した患者は、本人または近親者の電子メールアドレスを1つ登録する。登録された電子メールアドレスは、研究事務局の管理下でデータベース化し、個人情報として厳密に保管される。本プロジェクトへの参加を希望しない患者では、従来通り、担当医を通じて情報提供が行われる。

LC-SCRUM-Supportでは、遺伝子解析の結果及びその結果に関連する臨床試験の情報を、患者(近親者)及び研究の施設代表者へ電子メールで提供する。臨床試験の情報に更新があった場合も、適宜電子メールで知らせる。患者へ直接情報提供することで、特定の遺伝子変化が見つかった患者は、該当する臨床試験へ速やかに参加できる可能性がある。また、患者の希望に沿って、適切な治療選択を検討できる可能性が期待される。
(Medister 2021年9月13日 中立元樹)

<参考資料>
国立がん研究センタープレスリリース 遺伝子解析結果に関連する臨床試験情報を患者さんへ直接提供するプロジェクト「LC-SCRUM-Support」を開始

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