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更新日:2021/05/29

カペシタビン錠(手術不能又は再発乳癌及び結腸・直腸癌に対する用法及び用量の追加)

2021年4月14日付で 沢井製薬株式会社(本社:大阪市淀川区)と日本化薬株式会社(本社:東京都千代田区)は、厚生労働省より、抗悪性腫瘍剤 カペシタビン錠300mgについて、「用法及び容量」に係る追加承認を得たと発表しました。これにより2020年11月に「用法及び容量」に関して追加承認されていた、中外製薬株式会社(本社:東京都中央区)が発売している先発医薬品 ゼローダ錠300と適応不一致が解消され、用法・容量が同一となりました。

投与方法がA法からE法となりましたが、いずれの場合も、体表面積に対する1回用量、投与期間や休薬期間のサイクルに違いがあります。

カペシタビン錠の作用と効果

がん細胞のDNA合成を阻害することにより、がん細胞(腫瘍)が増殖するのを抑えます。通常、手術不能または再発乳がん、結腸・直腸がん、胃がんの治療に用いられます。

添付文書の変更点

今回の追加承認によって、添付文書情報が下線部のとおり変更がなされました。

手術不能又は再発乳癌にはA法又はB法を使用し、ラパチニブトシル酸塩水和物と併用する場合にはC法を使用する。結腸・直腸癌における補助化学療法にはB法を使用し、オキサリプラチンと併用する場合にはC法を使用する。治癒切除不能な進行・再発の結腸・直腸癌には他の抗悪性腫瘍剤との併用でC法又はE法を使用する。直腸癌における補助化学療法で放射線照射と併用する場合にはD法を使用する。胃癌には白金製剤との併用でC法を使用する。

A法:体表面積にあわせて次の投与量を朝食後と夕食後30分以内に1日2回、21日間連日経口投与し、その後7日間休薬する。これを1コースとして投与を繰り返す。

体表面積 1回用量
1.31m2未満 900mg
1.31m2以上1.64m2未満 1,200mg
1.64m2以上 1,500mg

B法:体表面積にあわせて次の投与量を朝食後と夕食後30分以内に1日2回、14日間連日経口投与し、その後7日間休薬する。これを1コースとして投与を繰り返す。なお、患者の状態により適宜減量する。

体表面積 1回用量
1.33m2未満 1.500mg
1.33m2以上1.57m2未満 1,800mg
1.57m2以上1.81m2未満 2,100mg
1.81m2以上 2,400mg

C法:体表面積にあわせて次の投与量を朝食後と夕食後30分以内に1日2回、14日間連日経口投与し、その後7日間休薬する。これを1コースとして投与を繰り返す。なお、患者の状態により適宜減量する。

体表面積 1回用量
1.36m2未満 1,200mg
1.36m2以上1.66m2未満 1,500mg
1.66m2以上1.96m2未満 1,800mg
1.96m2以上 2,100mg

D法:体表面積にあわせて次の投与量を朝食後と夕食後30分以内に1日2回、5日間連日経口投与し、その後2日間休薬する。これを繰り返す。なお、患者の状態により適宜減量する。

体表面積 1回用量
1.31m2未満 900mg
1.31m2以上1.64m2未満 1,200mg
1.64m2以上 1,500mg

E法:体表面積にあわせて次の投与量を朝食後と夕食後30分以内に1日2回、14日間連日経口投与し、その後7日間休薬する。これを1コースとして投与を繰り返す。なお、患者の状態により適宜減量する。

体表面積 1回用量
1.31m2未満 900mg
1.31m2以上1.69m2未満 1,200mg
1.69m2以上2.07m2未満 1,500mg
2.07m2以上 1,800mg
<参考資料>
くすりの適正使用協議会 くすりのしおり カペシタビン錠300mg「サワイ」
医薬品医療機器総合機構 (医療用医薬品情報検索 一般名・販売名:カペシタビン での検索結果)
沢井製薬株式会社 プレスリリース 2021年4月14日 カペシタビン錠300mg「サワイ」 用法・用量追加承認取得のお知らせ
日本化薬株式会社 ニュース 2021年4月14日 カペシタビン錠300mg「NK」の用法及び用量追加承認について
中外製薬株式会社 用法・用量追加のご案内 抗悪性腫瘍剤ゼローダ錠300

執筆者 岡部美由紀(看護師ライター)


埼玉県内および東京都内の総合病院での中央手術室勤務、クリニック勤務等のほか、IT関連企業にて10年間の勤務経験あり。 2011年よりライターに転向し、保健医療福祉分野を中心に「正しいことを分かりやすく」をスタンスとして、Webサイトでの記事作成、取材、紙媒体での原稿作成等を行う。 正看護師のほかにも、医療経営士3級、健康食品管理士を取得。

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