google+
はてなブックマーク
LINE
  • Medister
  • コラム
  • 書評
  • 医療系企業・特集
がん治療.com おすすめコンテンツ
心理状態の遷移
告知をされてから、がん患者の心理はどのように遷移するのか?
ストレス解消法
がん治療は大きなストレスとなりますが、自分に合ったストレス解消法を見つけることが大切です。
医師との付き合い方
がん治療するうえで、医師と上手に付き合っていくには?
  • がん治療.com コンテンツ一覧
  • がん治療.com 用語集

更新日:2020/12/22

癌患者の様々な「つらさ」に対する、トータル的なサポートが始まる

heart_stockx2015年3月19日、塩野義製薬株式会社(本社 大阪、以下 塩野義製薬)は、癌患者とその家族や医療従事者が連携しながら、患者をサポートする緩和ケアプログラム「つらさ軽減プロジェクト」を、2015年4月より本格的にスタートさせると公表した。癌患者にのしかかるとされる「身体的、精神・心理的、社会的などのつらさ」をトータル的に捉え、様々な意味でのつらさの撲滅を目指すという。

このプロジェクトの背景には、2014年7月に塩野義製薬が抗癌剤治療中の患者293名を対象に行ったアンケート調査の結果がある。それによると、患者の5~7割が身体的辛さを、6割が精神的辛さや社会的辛さを経験している。一方、それを周りに伝えているかという点では、身体的な辛さを「我慢せずに伝えた」と回答したのはおよそ6割だったが、精神的な辛さはおよそ3割、社会的な辛さは2割未満にとどまり、「つらさを我慢している」という現状が明らかになったという。

具体的な取り組みとしては、塩野義製薬の東京支店に「がん疼痛克服推進室・疼痛治療推進グループ」を創設し、癌患者が周りの人々に「癌によるつらさ」を伝えるアプリほか、啓発資材の開発などを通して様々な「つらさ」を周りの人と共有できるようにする。さらに、同グループ内に新たに創設する専門チーム・SWATによる疼痛治療の推進や、映像コンテストの実施などを計画している。

現在の緩和ケアは「癌と診断された時から、身体的・精神的・社会的なつらさなどに対し、トータル的に行われるもの」とされている。日本ホスピス・緩和ケア研究振興財団が発行する「ホスピス緩和ケア白書2013」によると、緩和ケア病床はこの20年で30倍以上に増えた。2012年には、およそ3,000名の医師が緩和ケアの研修を受け、緩和ケアに携わる専門・認定看護師は2,000名を突破した。いずれもここ数年で非常に伸びている。
それでもつらさを我慢する患者が非常に多いという現実がある。この取り組みが癌患者にどのような光明をもたらすのか、注目していきたい。
(Medister 2015年3月25日 葛西みゆき)

がん疼痛の薬物療法に関するガイドライン 2014年版
がん疼痛の薬物療法に関するガイドライン 2014年版

ページの上部へ戻る

がんの種類アクセスランキング

ページの先頭へ

医療系企業・特集

戦国武将とがん

書評

がんの種類