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更新日:2020/12/22

東日本大震災より3年 福島の甲状腺癌に原発事故の影響はないのか

未曾有鵜の大災害となった東日本大震災から3年、これに伴って起こった福島第一原発における事故からも3年が経過した。福島第一原発事故が起こった当時、放射性ヨウ素、セシウム、ルテニウム、テルル等が検出されたことが大きく報道された。そのため、避難所等で安定ヨウ素剤が配布されただけではなく、福島県から遠く離れた場所でも、ヨウ素を含むイソジンガーグルを服用する人たちが急増するなど、大きな混乱を招いた。 それから3年。これまでに福島県では事故当時18歳以下だった県民全員を対象として、約27万人に対して甲状腺検査を行ってきた。その結果、33人が甲状腺癌であることが判明しているが、国も福島県も「福島第一原発事故が原因とは言い切れない」としている。その理由として、1.現在見つかっている甲状腺癌の平均年齢が16.9歳であり、従来より知られている小児甲状腺がんの年齢分布に非常に似通っている 2.かつて原発事故が起こったチェルノブイリでは、放射線の感受性が高い(被ばく時年齢)0~5歳の層に多くの甲状腺がんの方が見つかっているが、福島では現在のところその年齢層には甲状腺癌は見つかっていない 3.甲状腺がんの発見率に地域差がみられないこと などを挙げている。 しかし、放射線被爆による子供に対する甲状腺癌発症リスクは、1,000人の子どもが甲状腺に100ミリシーベルト被ばくしたとき、1,000人中2人が発症する程度といわれている。この確率にあてはめて考えれば、福島県の子供たちの甲状腺癌発症件数は少ないかもしれないが、チェルノブイリにおいて子どもの甲状腺癌が問題になったのは、事故から4~5年以上が経過してからのことだった。それを考慮すれば、日本における原発事故の影響を議論するには、もう少し時間が必要なのかもしれない。真に、原発事故と子供の甲状腺癌の発症の関係を解析するには、今後も福島県内だけではなく、国をあげての慎重な対応が必要となるであろう。 (Medister 2014年3月19日 葛西みゆき) 甲状腺癌 (腫瘍病理鑑別診断アトラス)
甲状腺癌 (腫瘍病理鑑別診断アトラス)

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