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更新日:2022/05/15

ラジエーションハウス 3巻

『ラジエーションハウス 3巻』書評

原作:横幕 智裕/マンガ:モリ タイシ
出版社:集英社
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どんな病気であっても正確に診断しなければ適切な治療を行うことはできません。治療の入り口ともいえる診断で重要な役割を担っているのがレントゲンをはじめとする放射線などを用いた検査です。

ラジエーションハウス第3話のテーマは乳がん。そしてタイトルは「雪原の白兎」。乳がん検査と雪原の白兎に、どのような関係があるのか。タイトルだけで想像することは難しいですが、第3話を読むと乳がんの早期発見と密接な関係があることがわかります。主人公で放射線技師の五十嵐唯織が検査にこだわった理由とは。女性にとっては、興味深い内容のストーリーです。

マンモグラフィと乳がん

第3話は、読影室の中でパソコンに向かう唯織の姿からはじまります。唯織がみているのはマンモグラフィの画像。マンモグラフィは乳房を専用に撮影する放射線機器のことで、乳がんの早期発見に有効とされています。乳がんは、定期的な検診が推奨されています。

今回登場する患者は乳がんの既往があり、左乳房を全摘した後に再建術を行っている女性。マンモグラフィ検査では異常がみられなかったものの、唯織は「マンモグラフィには写らないがんが隠れている可能性がある」と、女性患者に超音波検査を受けるよう勧めます。

マンモグラフィ検査をすれば、どんながんでも見つかると思っている人は少なくないかもしれません。しかし、マンモグラフィ検査には、苦手な乳房のタイプというのがあるのです。それは乳腺が発達している比較的若い女性の乳房です。マンモグラフィを受けた場合、乳腺は画像上に白く写ります。そして、がんも画像に白く写るのです。つまり、白い背景に描写される白いがんの画像をみつけ出さなければならないのです。ところが、乳腺が発達している女性の場合には、真っ白な背景の画像の中から白いがんをみつけなければならず、読影がかなり難しくなるのです。

診断医としていの葛藤

唯織は、女性患者がマンモグラフィを受けた時、視触診も必要だ、と一騒動起こしかけていました。というのも、唯織は、その女性には小さな男の子がいて、その子が骨肉腫であることを知ったからです。

乳がんは、小さな子どものいる若い女性が罹ることも少なくありません。そして、どんながんでも同じですが、早期に発見して早期に治療することがなにより重要。小さな子どもから母親をうばってはいけない。唯織はそんなことを考えたのかも知れません。

超音波検査の結果、異常はみられませんでした。しかし、唯織はさらにMRI検査を提案します。杏は過剰な検査は患者に負担をかけるだけと、反対します。それでも唯織は、女性は遺伝性疾患を持つハイリスクであること、デンスブレストという、若い女性に多くみられる乳腺が発達している乳房タイプであること、非浸潤性の乳がんを発見するにはMRIでなければ発見できないことなどを訴えます。

杏は、自分にはみつけられなかったものをみつけることができたという、唯織のこれまでの診断実績が脳裏をよぎります。どうして自分には見えないのか?唯織にはそれが見えているのか?診断医としての、そんな葛藤も垣間見られます。

さまざまな役割を担う乳がん患者

MRI検査の結果、みつかったのは非浸潤性の乳がんでした。このタイプはMRIでしかみつけることができない乳がん。病院を後にする女性患者に唯織は声をかけます。専門の病院でみてもらうまではっきりしないこと、周囲の組織には浸潤していないタイプのがんなので、命の危険はないことなどを説明するのでした。

今回のストーリーでテーマとなった乳がん。乳がんとひとことでいっても、その種類はさまざまです。乳がんに罹る患者の年齢層も幅広く、ひとりひとりに応じた検査や治療、そしてリスクのある人には早期発見のための検査が必要となります。そして、忘れてはいけないことは、患者が抱えている背景もさまざまであるということです。

唯織は患者に伝えます。デンスプレストで、ハイリスクの場合には、超音波検査とMRI検査も定期的に受けてもらいたいと。マンモグラフィだけではみつけられないがんがあるからです。ただ、超音波は、検査を行う人の技術に左右されることや、MRIに関しては検査料が高額であること、造影剤によるアレルギーなど、課題もあることを唯織は強調します。

超音波検査はマンモグラフィと異なり、判断が施術者に委ねられてしまうため、同著の中では語られていませんが、超音波の撮影技術を高めようと技術講習会が行われるようになりました。

乳がん患者は、ひとりの女性として、そして時に妻として、あるいは母として、さまざまな役割を担っています。ひとりで全てを背負ってしまうことも少なくありません。家族にいえないことがあるかもしれません。今回登場した乳がん患者も私生活では問題を抱えている女性のひとりでした。がんと診断された時、その人が抱えている問題をどう解決していくのか、周りがどう支えることができるのか、そんなことについても考えさせられる内容です。

執筆者 美奈川由紀 看護師・メディカルライター

国立療養所南福岡病院(現・国立病院機構福岡病院)附属看護学校卒業。看護師
看護師の経験を活かし、医療記事を中心に執筆
西日本新聞、週刊朝日、がんナビ、時事メディカルなどに記事を執筆
著書に「マンモグラフィってなに?乳がんが気になるあなたへ」(日本評論社)がある

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