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更新日:2022/05/15

ラジエーションハウス 1巻

『ラジエーションハウス 1巻』書評

原作:横幕 智裕/マンガ:モリ タイシ
出版社:集英社
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病気は正確な診断によってはじめて適切な治療を行うことが可能となります。体調が悪くなって病院を受診した際に病状を説明してくれるのは主治医ですが、その背後には診断という重要な役割を担っているさまざまな職種の医療スタッフが存在しています。

同著は放射線技師を主人公にしたストーリーで、テレビドラマ化されたマンガの原作本です。診断というシリアスな現場で繰り広げられる出来事が主人公の目を通して描かれた作品です。

診療放射線技師ってなに?

レントゲン検査は学校検診などでもおなじみの検査なので、誰もが一度は受けたことがあると思います。その撮影を行っているのが診療放射線技師です。レントゲン検査とは、いわゆるエックス線を用いた検査のことで、診療放射線技師は胸部のレントゲン撮影をはじめ、バリウムによる胃の造影検査やマンモグラフィー検査などあらゆる診断に関わる検査の一役を担っているのです。

本著の主人公は診療放射線技師の五十嵐唯織28歳。ストーリーは、主人公の唯織が撮影された画像に対する意見を求められた際に、意見の相違から上司の感情を害してしまい、失業してしまうところからはじまります。

人とのかかわりが苦手だと語る主人公。人とどのように関わればいいのか、人と接する仕事は向いていないのではないか、そんな悩みに直面します。職探しをはじめる主人公。そんな時、目にした求人募集で元気を取り戻します。というのも、その募集は幼なじみだった甘春杏の父親が経営する病院での放射線技師の求人だったからです。病院のサイトをみると杏は子どもの頃に語っていたとおり、父親の後を追って放射線科医になり、医師として働いていたのです。

日米で異なる医療職の認識

新しい職場では個性豊かな診療放射線技師たちが唯織と新人で採用された広瀬裕乃を歓迎します。唯織は甘春杏と再会を果たしますが、杏は気づいてはくれません。それどころか、かけられたことばは「マニュアル通りに写真を撮ってくれればそれでよい」というものでした。画像撮影後は自分が診断するから、と。

甘春総合病院で病院長を務めているのは大森渚。アメリカでの留学経験があり、杏に次のようなことを話します。アメリカでは放射線科医、病理医、麻酔科医の3分野が重要視され、人気も地位もある職業であること。特に放射線科医は、病院内の全ての患者の画像を読影して診断するという重要な役割を担っており、その診断によって病院の質が決まるといっても過言ではないといわれていること。それに対して日本では、医者といえば臨床医など手術を行う外科医のイメージが強く、放射線科医や病理医、麻酔科医などは注目されることもなく、実際になり手も少ないのが現状であること。

そして、良質な画像があって初めて正確な診断ができ、その良質な画像は技師の力量にかかっているのだと病院長の大森渚は力説します。それに対して杏は、放射線技師はマニュアルにそって撮影するだけであり、放射線科医の診断能力こそが病院の質を決めるのだと反論するのでした。そんな時、病院内でひとりの患者が倒れます。検査のためにCTとMRI検査が行われましたが、金属アーチファクトによって病巣を正常に写し出すことができません。これによって、ストーリーはまた新たな展開を迎えます。

診断を担当する医療職

病院には診断を専門とするさまざまな職種が存在しています。細胞や組織を診断する病理医や臨床検査技師、レントゲン検査や超音波検査を行う診療放射線技師のほか、診断を専門に行う放射線診断医など、表だって注目されることはないものの、診断という非常に重要な役割を担っている医療スタッフによって行われているのです。手術中に行われる術中迅速診断では病理医が手術中にがんの有無や悪性度を診断することもあり、その診断結果によって術式が変更されるということも。

同著は、そんな裏方ではあるけれど重要な役割を果たしている職種のひとつ放射線技師が主人公のストーリー。テレビドラマ化された原作本です。

執筆者 美奈川由紀 看護師・メディカルライター

国立療養所南福岡病院(現・国立病院機構福岡病院)附属看護学校卒業。看護師
看護師の経験を活かし、医療記事を中心に執筆
西日本新聞、週刊朝日、がんナビ、時事メディカルなどに記事を執筆
著書に「マンモグラフィってなに?乳がんが気になるあなたへ」(日本評論社)がある

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