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子宮体がん(子宮がん)とは|検査や治療、ステージなど

子宮体がん

子宮体がんとは

子宮は、奥の方にある子宮体部と、子宮の入り口にあたる子宮頸部に分けられます。子宮体部の壁は、内側から、内膜、筋層、漿膜からできている。子宮体がんは内膜から発生するもので、子宮内膜がんとも呼ばれる。まれに筋層から子宮肉腫が発生するが、子宮体がん(子宮内膜がん)とはまったく違う病気である。また、子宮頸部から発生する子宮頸がんとも異なるがんである。

子宮体がんに最もよく見られる症状は不正出血である。閉経後の出血のほか、閉経前では月経と無関係な出血、月経時の出血量が多い、おりものに血が混ざるなどの症状が見られる。また、月経不順、下腹部の痛み、排尿時の痛みなどが出ることもある。健康診断で行われる子宮がん検査は子宮頸がんの検査を指すことが多いので、症状に気づいたら早めに受診することが子宮体がんの早期発見につながる。

子宮体がんは、エストロゲンという女性ホルモンの刺激が長期間続くことによりできる場合と、エストロゲンとは関係なくできる場合がある。約8割がエストロゲンの長期的な刺激と関連していると考えられる。エストロゲンが関係すると考えられる子宮体がんは、肥満、閉経が遅い、出産経験がないなどの場合に発症のリスクが高くなることがわかっている。また、乳がんの治療でタモキシフェンという薬剤を投与されていたり、更年期障害の治療でエストロゲン単独の補充療法を受けていたりする場合も、リスクが高まるとされている。

子宮体がんと診断される人は、40歳代から多くなり、50歳から60歳代の閉経前後で最も多くなっている。近年は食生活の欧米化などに伴い増加している。

平成25年人口動態統計(厚生労働省)


子宮体がんの検査と診断

子宮体がんの検査では、子宮内膜を採取して細胞と組織に異常がないかを調べる病理診断(細胞診や組織診)を行う。がんの広がりを見る検査としては、内診・直腸診、子宮鏡検査、超音波(エコー)、CT、MRIが行われる。

内診・直腸診
子宮や卵巣の状態を、膣から指を入れて調べる。また、直腸やその周囲に異常がないかを、お尻から指を入れて調べることもある。
病理診断(病理検査)
細胞診
チューブのような細い器具で子宮内膜の細胞を少し採り、正常な細胞かどうかを顕微鏡で観察する。個人差がありますが、チクッとした痛みを感じることがある。細胞診の結果は「クラス」で示されるが、がんの進み具合を表わす「病期(ステージ)」とは違うものなので混同しないよう気をつけたい。
組織診
細胞診で異常が認められた場合は、細いスプーンのような器具で細胞診よりも広い範囲にわたって疑わしい部分の内膜をこすり採り、顕微鏡で観察する。内膜の一部を採ることを部分掻爬、全部を採ることを全面掻爬という。痛みを感じるので、全面掻爬は麻酔をかけて行うが、部分掻爬でも患者さんの希望などに応じて麻酔を使用する。掻爬の代わりに、はさみのような器具で子宮内膜の組織をつまみ採って検査する場合もある。
子宮鏡検査
がんの位置や形状を直接確認するため、内視鏡を膣から子宮体部に入れて観察することがある。病理検査と組み合わせて行うことが多く、麻酔をかけるため痛みはほとんどない。
超音波(エコー)検査
超音波を体の表面にあて、臓器から返ってくる反射の様子を画像にする検査。痛みもなく放射線の被曝もない。子宮体がんでは、超音波を発生する器具を膣に入れて子宮体部内の様子を観察する方法が主に行われる。超音波(エコー)検査によって、腫瘍と周囲の臓器との位置関係を調べる。
CT、MRI検査
CTは、Ⅹ線を使って体の内部(横断面)を描き出し、治療前に転移や周囲の臓器への広がりを調べる。MRIは磁気を使った検査である。CTやMRIは、肺、肝臓などの遠隔臓器への転移の有無、リンパ節転移の診断、周囲臓器への浸潤の程度の診断に威力を発揮する。造影剤を使用する場合、アレルギーが起こることがあるので、以前に造影剤のアレルギーの経験のある人は医師に申し出る必要がある。

子宮体がんの病期(ステージ)

病期とは、がんの進行の程度を示す言葉で、英語をそのまま用いてステージともいう。説明などでは、「ステージ」という言葉が使われることが多い。病期には、ローマ数字が使われる。がんの大きさだけではなく、粘膜内にがんがどの程度深く入っているか、リンパ節転移や肺などの遠隔臓器への転移があるかどうかで、0期、Ⅰ期(Ⅰa、Ⅰb、Ⅰc)、Ⅱ期(Ⅱa、Ⅱb、Ⅱc)、Ⅲ期(Ⅲa、Ⅲb、Ⅲc)、Ⅳ期(Ⅳa、Ⅳb)に分類されている。子宮体がんの最終的な病期は、手術の結果、がんがどの程度広がっていたか判明した時点で決まる。このため、術前に推定される臨床病期とは一致しないこともある。

~子宮体がんの病期~
■0期 子宮内膜の胃型細胞(正常の細胞とは顔つきが異なった細胞)を認める
■Ⅰ期 がんが子宮体部のみに認められる
Ⅰa期
子宮内膜にとどまっている
Ⅰb期
子宮筋層の1/2までにとどまっている
Ⅰc期
子宮筋層の1/2を越えている
■Ⅱ期 がんが子宮体部を越えて子宮頸部まで広がっている
Ⅱa期
子宮頸管(子宮頸部の内腔)内の粘膜内に広がっている
Ⅱb期
子宮頸管内の粘膜を越えて広がっている
■Ⅲ期 がんが子宮外に広がっているが骨盤の外には広がっていない、
または骨盤内ある いは大動脈周囲のリンパ節に転移を認める
Ⅲa期
がんが子宮外に広がっているが骨盤の外には広がっていない、または骨盤内あるいは大動脈周囲のリンパ節に転移を認める
Ⅲb期
膣壁に転移している
Ⅲc期
骨盤内、あるいは大動脈周囲のリンパ節に転移している、もしくは基靱帯(子宮を支える靱帯)に広がっている
■Ⅳ期 がんが骨盤を越えて広がるか、膀胱あるいは直腸の粘膜まで広がっている
Ⅳa期
膀胱あるいは直腸の粘膜にがんが広がっている
Ⅳb期
骨盤を越えた遠隔臓器に転移している、あるいは腹腔内や鼠径部(足の付け根)のリンパ節に転移している

治療法

手術(外科療法)

<特徴>

がん病巣を手術で除去する療法で、原発巣だけでなく、他の部位に転移した転移巣も取り除きます。がんそのものを外科手術で除去する局所療法です。がんの治療法として最も基本的な治療法です。
手術(外科療法)の詳細についてはこちら

抗がん剤(化学療法)

<特徴>

化学物質(抗がん剤)を利用してがん細胞の増殖を抑え、がん細胞を破壊する治療法です。全身のがん細胞を攻撃・破壊し、体のどこにがん細胞があっても攻撃することができる全身療法です。
抗がん剤(化学療法)の詳細についてはこちら

免疫細胞療法

<特徴>

身体の免疫を担う本人の細胞を体外で大量に数を増やし、機能を増強あるいは付加した上で体内に戻して行われる治療法です。上記の三大治療法に対して、近年注目されてきている、副作用がほとんど確認されていない先進的ながん治療法で、目に見えないがんや転移防止に有効な全身療法です。
がんに対する抗がん剤などの積極的な治療は行わず、症状などを和らげる治療に徹する
ベスト・サポーティブ・ケア(BSC)の選択肢の一つです。
免疫療法は副作用が少ないため、症状の緩和やQOLを高めることにつながります。
免疫細胞療法の詳細についてはこちら

放射線療法

<特徴>

腫瘍の成長を遅らせるために、あるいは縮小させるために放射線を使用する治療法です。がんに侵された臓器の機能と形態の温存が出来ますまた、がんの局所療法であるため、全身的な影響が少なく、高齢者にも適応できる患者にやさしいがん治療法です。
放射線療法の詳細についてはこちら

陽子線治療

<特徴>

通常のX線の放射線治療ではがん局部の周囲の正常な細胞も傷つけてしまいますが、陽子線治療はがん局部だけを照射して周囲の正常な 細胞が傷つくことをより抑えることができます。また、痛みもほとんどなく、1日15~30分程度のため、身体への負担が少ない治療です。1日1回、週 3~5回行い、合計4~40回程度繰り返します。
陽子線治療についてはこちら

重粒子線治療

<特徴>

陽子線治療と比べて、さらにがん局部を集中的に治療が可能となります。がん細胞の殺傷効果は陽子線治療の2~3倍大きくなります。 進行したがんは低酸素領域がありますが、このようながんでも治療が可能です。また、X線では治療が難しい深部にあるがんの治療も可能です。治療は1日1 回、週3~5回行い、合計1~40回程度繰り返します。平均では3週間程度の治療になります。1回当たり、15〜30分の治療時間になります。
重粒子線治療についてはこちら

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