抗がん剤レンバチニブ 中国において肝細胞がんに係る適応による新薬承認申請が受理

エーザイ株式会社は、自社創製の抗がん剤レンバチニブメシル酸塩(一般名、製品名:「レンビマ®」「Kisplyx®」、以下 レンバチニブ)について、中国国家食品薬品監督管理総局に肝細胞がんに係る適応での新薬承認申請を行い、受理されたことを発表した。

肝がんはがん関連死亡原因の第2位であり、世界で年間約75万人が肝がんのために死亡しているという。また、年間新規患者数78万人のうち、約80%がアジア地域に集中しており、特に中国においては、年間新規患者数約39万5千人、年間死亡者数約38万人と、全世界の約50%を占めている。さらに、肝細胞がんは肝がん全体の約85~90%を占めており、切除不能な肝細胞がんは、治療方法が限られた極めて難治性の疾患であり、新しい治療法が期待されている。

今回の申請は、全身化学療法歴のない切除不能な肝細胞がんの患者を対象とした、レンバチニブと標準治療薬であるソラフェニブとの有効性および安全性を比較する多施設共同、非盲検、無作為化グローバル臨床第III相試験(REFLECT試験/304試験)の結果に基づいたものである。レンバチニブは、本試験においてソラフェニブに対し、全生存期間(Overall Survival:OS)について統計学的な非劣性を証明し、主要評価項目を達成している。また、副次評価項目である無増悪生存期間(Progression Free Survival:PFS)、無増悪期間(Time To Progression:TTP)、及び奏効率(Objective Response Rate:ORR)について、本剤はソラフェニブに対して、統計学的に有意かつ臨床的に意義のある改善を示した。本試験のレンバチニブ投与群で高頻度に確認された有害事象(上位5つ)は、高血圧、下痢、食欲減退、体重減少、疲労であり、これまでに認められた安全性プロファイルと同様であった。

エーザイ株式会社では、現在レンバチニブの肝細胞がんに係る適応について、日本(2017年6月)、米国、欧州(同年7月)において承認申請中である。当社では、がん領域を重点領域の一つと位置づけており、がんの「治癒」に向けた革新的な新薬創出をめざしているという。そして、今後もレンバチニブによるがん治療の可能性を引き続き追求し、がん患者とその家族、さらには医療従事者の多様なニーズの充足とベネフィット向上により一層貢献してゆく方針である。
(Medister 2017年11月21日 中立元樹)

<参考資料>
エーザイ株式会社ニュースリリース 抗がん剤レンバチニブ 中国において肝細胞がんに係る適応による新薬承認申請が受理

戦国武将とがん

書評

がんの種類