国立がん研究センターと日本ベーリンガーインゲルハイム オンコロジー領域の臨床開発推進を目指した包括的提携契約を締結

国立研究開発法人国立がん研究センター(略称:国がん)と日本ベーリンガーインゲルハイム株式会社(略称:NBI)はこのほど、オンコロジー領域における臨床開発を推進するための包括的提携契約を締結した。

製薬企業ベーリンガーインゲルハイムは、130年以上に渡り、医療用医薬品と動物用医薬品において革新的な医薬品を提供してきた研究開発主導型企業である。NBIは、世界におけるトップ20製薬企業の1つで、株式を公開しない独立した企業形態を維持している。約50,000人の社員が、医療用医薬品、アニマルヘルスおよびバイオ医薬品の受託製造の3つの事業分野において、革新的な製品開発を通した価値の創出に日々取り組んでいる。2016年度、NBIは159億ユーロ(1兆9,133億円)の売上高を達成している。30億ユーロを超える研究開発費は売上の19.6%に相当するという。

今回の契約は、NBIが有するオンコロジー領域の新規開発品について、早い段階から日本国内での臨床開発に着手できるように国立がん研究センターと協力体制を構築し、がん患者が待ち望む革新的な治療薬をいち早く医療現場へ届けることで、日本及び世界の医療に貢献していくことを目的としている。

本契約で包括的な提携関係を構築することによって、個別の開発品に関する開発戦略を早い段階から協議することが可能となり、日本の臨床研究者の優れたアイデアをグローバル開発に反映して進めることができる。また、病院と研究所との強固な連携により国立がん研究センターが有する高度ながん研究技術及び臨床経験と、NBIが有する高い研究開発能力を融合し、特に、ファースト・イン・ヒューマン試験を含む革新的な早期開発試験、新規バイオマーカーの探索等のトランスレーショナル・リサーチ、アジアで頻度の高い腫瘍疾患に対する開発等を推進していくという。

国がん理事長の中釜斉氏は次のように述べている。「ベーリンガーインゲルハイム社と日本におけるがん医療及びがんの基礎・開発研究の中心的な役割を果たしている当センターとの間での包括的な連携が実現することは大変に喜ばしいことであります。両者の連携により、グローバルな視点での創薬開発とトランスレーショナル研究が一層強化され、希少性の高い腫瘍疾患を含めたがんゲノム医療・ゲノム創薬が加速されることが期待できます」また、NBI代表取締役社長の青野吉晃は、「ベーリンガーインゲルハイムは、日本における臨床開発を非常に重視しています。今回、国立がん研究センターの医師や研究者の皆さんと連携することによって、これまで以上にグローバル開発に日本が大きな影響を与え、最終的に日本のがん患者さんにとって最適な治療法を提供することができるものと楽しみにしています」と述べ、今回の包括的提携契約締結に関して大いに期待を示している。
(Medister 2017年7月25日 中立元樹)

<参考資料>
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