東病院 次世代外科・内視鏡治療開発センター(NEXT)開設

国立研究開発法人国立がん研究センター東病院は、本年5月8日に「次世代外科・内視鏡治療開発センター(Center of New Surgical and Endoscopic Development for Exploratory Technology ; 通称NEXT)」を開設した。

東病院では、手術件数、内視鏡治療件数共に年々増加傾向にあり、年間8,000人を超える新患の中には、治療を待たせてしまう場合が少なからず発生していた。多くの患者に最適な治療の機会と、質の高い治療を提供するため、NEXT棟では手術・内視鏡室を大幅に拡充し、医療機器開発センターや遺伝子検査室などの研究部門も設置した。

センター施設内には、1階にある内視鏡センターの他に、2階には病理診断科・遺伝子検査室があり、顕微鏡を用いて、内視鏡や外科手術等で切除された組織中のがん細胞の性格や広がりを判定するほか、遺伝子検査室では、ゲノム情報に基づく次世代病理診断法の開発も行っていく。また、NEXT医療機器開発センターも設けられており、産学連携拠点として活躍させてゆく方針である。3階には集中治療室と中央材料室があり、当院でのあらゆる治療に対応し、医療現場で使用する機材の点検や洗浄・減菌も行う。4階には手術室が設けられており、最先端かつ高度な外科手術をより多くの患者に提供するため、手術室はこれまでの8室から12室へ増室した。特に東病院が力を注いできた内視鏡外科手術に関しては、6室の専用室を設けた。さらに、新規医療機器の速やかな臨床応用を行うため、ロボット手術をはじめとした様々な機器に対応し得るゆとりのスペースを確保したほか、ライブ手術対応の部屋や映像システムを充実し、外科医の育成を図る場を提供してゆくという。

NEXTでは、既存のがん治療の枠組みを超えた次世代型治療の実現を目指すため、4つのミッションを掲げている。1つ目は現在利用しうる最先端の医療技術を提供すること、2つ目は次世代に望まれる臨床ニーズの高い医療機器や技術を開発すること、3つ目は新規開発による創出された新しい医療を速やかに患者さんへ提供すること、4つ目は次世代のがん医療のリーダーたる医療者を育成することである。

そして、世界有数の外科・内視鏡技術と最先端の科学技術のマッチングを通じ、日本発の革新的医療機器の創出と、国内の医療経済の活性化を目指してゆくという。開設にあたり院長の大津敦氏は「NEXT棟開設により、さらに多くの患者さんに、より質の高いがん治療を安全に提供できるように病院全体で取り組んでまいります」と抱負を述べていた。
(Medister 2017年6月19日 中立元樹)

<参考資料>
国立がん研究センター 東病院 次世代外科・内視鏡治療開発センター(NEXT)開設 ─既存のがん治療の枠組みを超えた次世代型治療の実現を目指す─

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