国立がん研究センターと医薬品医療機器総合機構(PMDA) 包括的連携協定締結

国立研究開発法人国立がん研究センター(略称:国がん)と独立行政法人医薬品医療機器総合機構(略称:PMDA)は、わが国のレギュラトリーサイエンスの振興に資することを目的として、2016年2月2日付で包括的連携協定を締結した。PMDAでは、2015年4月より、従来の連携大学院制度を「包括的連携協定」へと発展・強化しており、国がんは包括的連携協定締結の第一号となる。

レギュラトリーサイエンスとは、「科学技術の成果を人と社会に役立てることを目的に、根拠に基づく的確な予測、評価、判断を行い、科学技術の成果を人と社会との調和の上で最も望ましい姿に調整するための科学」(第4次科学技術基本計画 平成23年8月19日閣議決定)と定義付けられている。

国がんは、根拠に基づく標準医療の確立と普及のため、医師・企業主導治験の推進や臨床開発の基盤整備に取り組んでいる。また、PMDAは医薬品・医療機器等の審査及び安全対策、並びに健康被害救済の三業務を行っており、これらの業務の基調となる科学、レギュラトリーサイエンスの推進を図ることで業務の質の向上に努め、国民の健康・安全の向上に貢献すべく取り組んでいるという。このような背景の中、国がんとPMDAはこれまでも人材交流を行ってきたが、本協定の締結により強力な連携・協力体制を構築し、共同研究の推進や情報発信・普及啓発、人材育成の推進などに取り組む構えを見せている。

具体的には、まず共同研究の推進に関しては、国がんが実施する「新規抗がん薬の治療最適化を目指した包括的情報集積体制の確立に関する研究」を共同で行い、新しく承認されるがん領域の医薬品の適正使用促進を目指す。次に、情報発信・普及啓発については、がん領域において、薬事規制と臨床の双方を踏まえた実用性の高い指針・手引き等の作成を目指す。そして、人材育成の推進に関しては、PMDA職員に対し、国がんでの研修を実施する方針である。国がんの職員は、医薬品・医療機器行政での人材育成において、がん領域の専門家として貢献することが期待されている。
(Medister 2016年3月22日 中立元樹)

<参考資料>
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