国立がんセンター 院内がん登録2013年集計報告を公表

shutterstock_160813871-[更新済み]2015年8月3日、国立がん研究センターは、国が指定する「がん診療連携拠点病院」(全国で409施設)において、2013年の1年間にがんと診断された患者の診療情報の集計結果を公表した。同センターが運営する「がん対策情報センター」のウェブサイト(がん情報サービスがん登録・がん統計:http://ganjoho.jp/reg_stat/)でも公開している。
この結果によると、2013年に拠点病院でがんと診断された症例数は、629.491例(国内のがん全症例の約70%)だった。少なくとも2009年以降、全国で新たに登録された患者数は増加傾向にあり、2012年からみて約39,000例増加している。この背景には、高齢化の影響などが考えられている。
男女計では、1位が大腸がん(91,530例)で、胃がん(75,265例)、肺がん(73,017例)と続く。また、2013年に特徴的なこととして、子宮頸がんが初めて肝臓がんを抜いて6位となった(2012年は7位)。さらに膵臓が初めて9位となり(2009年から2012年は11位以下)、これまで10位以内に含まれていた膀胱が11位に下がった。
男女別でみると、男性は1位から順に、大腸がん(54,601例)、胃がん(52,807例)、前立腺がん(50,257例)、肺がん(50,255例)。女性は1位から順に、乳がん(64,552例)、大腸がん(36,929例)、肺がん(22,762例)、胃がん(22,458例)。
男性の部位別症例数では、2007年の集計開始以来、初めて大腸がんが胃がんを抜き、1位となった。女性では、乳がんと大腸がんが、胃がんと肺がんの登録数の増加に比べて、増加率が高い傾向となった。

ただし、この統計結果をみる際の注意点として、「日本の標準的な院内がん登録において、同一部位に発生した新たな腫瘍をどこまで登録対象とするかの判定基準が登録されていない」ことが挙げられるという。例えば、原発性肝がんについては

・初発時の腫瘍のみを登録対象とする施設(登録数=患者数に近くなる)
・2か月を超えて新たに発生した場合は異なる腫瘍とみなし、多重がんとして登録する施設(登録数=述べ患者数に近くなる)

これらが混在しているという。
(Medister 2015年8月5日 葛西みゆき)

<参考資料>
国立がん研究センター 全国409のがん診療連携拠点病院における診療実績を集計 院内がん登録2013年集計報告 小児がん拠点病院についても新たに集計開始

同上 がん診療連携拠点病院 院内がん登録 2013年全国集計 報告書

がん・統計白書 2012 データに基づくがん対策のために
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