厚生労働省が重い腰を上げたか 子宮頸癌ワクチン接種後の全副反応調査開始

detail22014年11月20日、厚生労働省は「ヒトパピローマウイルス(以下HPV)感染症の予防接種後に生じた症状の資料に係る協力医療機関」の一覧を公表した。34都道府県、51医療機関が掲載されている。協力医療機関では、専門の研究を受けた医師が、地域の医療機関から紹介を受けて、より専門的な診療にあたる。

厚生労働省では9月29日付の通知より、協力医療機関の選定を開始していた。協力医療機関の要件としては、以下の項目が記載されている(抜粋)。
(1)関係するすべての診療科の医師等が、地域の中核病院であると認識していること
(2)必要とされる鑑別診断が実施でき、なおかつ器質的・機能的療法の観点から診療が行える体制(以下の診療科がある、あるいは専門医等を確保できる)を整えていること
ア:分同期の診察および評価が可能な診療科
イ:疼痛及び神経機能の診察及び評価が可能な診療科
ウ:精神心理の診察及び評価が可能な診療科
エ:HPV感染症の予防接種の主な被接種者である若年女性に対する診療に理解のある産婦人科及び小児科
(3)厚生労働科学研究事業研究班からの助言を受けながら、その方針に沿った適切な診療を提供できること

今回の協力医療機関の一覧を公表する前段階として、HPV予防接種後に生じた症状の追跡調査表も、運動機能・認知機能の低下などの23症状が追記された調査票に更新されていた(10月31日付)。該当する患者が医療機関を受診した場合、まずはかかりつけ医で副反応報告の調査を行い、そのデータを基に市区町村から調査依頼を受けた協力医療機関で、再度調査が行われて厚生労働省へ報告される仕組みとなり、途中で転院しても、転院先医療機関を追跡調査することになる。全国規模での調査が、やっとスタートする。

厚生労働省は、未だ協力医療機関が決まっていない都道府県(栃木県、石川県、静岡県、滋賀県、京都府、大阪府、兵庫県、奈良県、和歌山県、鳥取県、広島県、徳島県、福岡県)でも、整備を進める方針だ。
(Medister 2014年11月26日 葛西みゆき)

<参考資料>
厚生労働省 協力医療機関及び専門医療機関一覧について
http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou28/medical_institution/dl/medical_institution.pdf

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